DMCC(ドバイ多商品センター)——世界最大のフリーゾーンでビジネスを始める
DMCCはドバイに拠点を置く世界最大のフリーゾーンで、2万社以上が入居しています。外国人100%出資・法人税優遇・ビザ発行まで、DMCCを使ったビジネス設立の基本を解説します。
この記事の日本円換算は、1AED≒41円で計算しています(2026年4月時点)。
ドバイでビジネスを始める方法は大きく2つ——本土法人(Mainland)とフリーゾーン法人だ。フリーゾーンの中でも最大規模がDMCC(Dubai Multi Commodities Centre)。在住外国人起業家や国際企業が集まるビジネスハブだ。
DMCCとは
DMCCは2002年にドバイ政府が設立したフリーゾーンで、ジュメイラ・レイク・タワーズ(JLT)周辺が主な拠点。2024年時点で22,000社以上(DMCC公式発表)が入居しており、金融・コモディティ・テック・コンサルティング等多様な業種が集まっている。
フリーゾーン法人の主な特徴:
- 外国人100%出資可能:スポンサー(地元資本)不要
- 法人税:2023年導入の連邦法人税(9%)はフリーゾーン内の適格所得には原則0%(条件あり)
- 個人所得税:UAE全体で所得税なし
- ビザ発行:法人を通じて就労ビザ・家族ビザが申請可能
DMCC法人設立の費用感
費用は選ぶライセンスの種類・オフィス形態によって異なる。概算(2025年時点):
- ライセンス費用:約15,000〜25,000AED/年(約615,000〜1,025,000円)
- 登録費用(初回):10,000〜20,000AED程度(約410,000〜820,000円)
- オフィス:フレキシブルデスク(バーチャルオフィス)から実物オフィスまで選択肢あり。バーチャルは年間5,000〜8,000AED(約205,000〜328,000円)程度
合計すると初年度は50,000〜100,000AED(約205万〜410万円)程度が現実的な目安になる。
ビザの取得
DMCC法人を持つことで、就労ビザ(Employment Visa)と居住ビザが申請可能になる。法人のライセンスに対して発行できるビザ数は書類上の会社規模・オフィス面積等に依存するが、1人経営者が最低1〜3人分のビザを保有できる構成が一般的だ。
ビザ取得費用:5,000〜10,000AED(約205,000〜410,000円)程度/人。
フリーゾーン vs 本土法人(Mainland)
フリーゾーン法人には制限がある。主な違いは:
| 項目 | フリーゾーン | Mainland |
|---|---|---|
| UAE国内企業との直接取引 | 制限あり(要中間業者) | 制限なし |
| ショップ・小売店 | 設置不可(一部例外あり) | 可能 |
| 政府コントラクト | 制限あり | 可能 |
| 外国人出資 | 100%可 | 業種によっては100%可(制度改定済み) |
BtoB・オンラインビジネス・コンサルティング等でUAE国内市場に過度に依存しないビジネスならフリーゾーンが使いやすい。
日本人起業家の実態
ドバイには日本人起業家コミュニティが形成されており、DMCCを使ったIT・コンサル・投資ビジネスを展開する日本人が増えている。税制面の優遇と中東・アフリカ・欧州へのアクセス拠点としての位置付けが選ばれる理由だ。
設立代行会社(Formation Agent)に依頼するケースが多く、日本語対応の代行会社もドバイには複数存在する。自力設立も可能だが、手続きの複雑さを考えると初回は代行を使うのが現実的だ。