ペット禁止の建物だった——ドバイのペット事情と外国人家族の葛藤
ドバイでペットを飼うのは「できる」が「簡単ではない」。ペット禁止建物・動物病院コスト・猛暑対策・航空機での輸送——ペットと一緒にドバイに移住するリアルを整理する。
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「ドバイへの転勤が決まったんですが、犬を連れていけますか?」——在住経験者から「できるけど大変」という答えが返ってくることが多い。
「ペット禁止物件」が多い問題
ドバイのアパート・フラットの多くは「ペット禁止」規定がある。物件を探す際、「ペット可(Pet-Friendly)」の条件で絞ると選択肢が大幅に減る。
ヴィラ(一軒家)はペット可の場合が多いが、家賃はアパートより高い。「犬を飼うためにヴィラを借りた」という外国人家族は珍しくない。
住居探しの段階でペットの存在を明示して、書面で許可を確認しておくことが重要だ。後からトラブルになるケースがある。
動物病院のコスト
ドバイには獣医・動物病院が存在し、サービスの質は高い施設も多い。ただし費用は高め傾向にある。
定期健診・ワクチン・フィラリア予防——年間の維持費は予測より高くなりやすい(具体額は施設・内容によって変動)。
人間の医療と同様、保険に入るかどうかの判断が早い段階で求められる。ペット保険の選択肢はドバイにも存在する。
猛暑とペットの安全
夏(6〜9月)の最高気温が45℃を超えるドバイで、犬の散歩は朝4〜5時台か夜9時以降に限られる。アスファルトの表面温度は気温よりさらに高く、肉球へのダメージが生じるリスクがある。
「犬を飼っているのに夏は30分以上外に出せない」という状況は、犬にとっても飼い主にとってもストレスになる。
ハラルとペット文化の摩擦
イスラムの宗教的解釈によって、犬を「不浄」とする考え方を持つ人が一部にいる。建物や公共スペースでのペット連れに対して不快感を示す人に出会うことがある(個人差・解釈の差が大きい)。
これは法律の問題ではなく文化的な感覚の問題なので、「理解する・尊重する」という態度が現実的な対応だ。
帰国・転勤時の輸送
数年の在住後に帰国するとき、ペットを日本に連れて帰る手続きは複雑だ。日本の狂犬病清浄国の規定により、マイクロチップ・狂犬病抗体検査・待機期間など厳格な条件がある。
「帰国時のことを考えてドバイでのペット購入を諦めた」という家族もいれば、「手間でも一緒に連れて帰った」という家族もいる。最初から帰国時の計画を持っておくことが、後の混乱を避ける。