ドバイのプライベートスクールは年間30万〜300万円。カリキュラムで値段が変わる
ドバイでは子どもの学校選びが家計を左右する。イギリス式・アメリカ式・IB・インド式で学費が大きく異なるUAEのプライベートスクール事情を、カリキュラム別に比較する。
この記事の日本円換算は、1AED≒42円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(AED)の金額を基準にしてください。
ドバイに住む家庭の最大の出費は家賃ではない。学費だ。
UAEには公立学校があるが、基本的にUAE国民(エミラティ)の子ども向けであり、外国人の子どもはプライベートスクール(私立学校)に通う。ドバイだけで約220校のプライベートスクールがあり、約30万人の生徒が在籍している(KHDA=知識・人材開発局の統計)。
学費はカリキュラム(教育課程)によって大きく異なる。同じ「インターナショナルスクール」でも、選ぶカリキュラムで年間の学費が10倍違うことがある。
カリキュラム別の学費比較
ドバイの主なカリキュラムと学費の目安(年間、1人あたり):
| カリキュラム | 学費目安(年間) | 日本円換算 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| インド式(CBSE/ICSE) | 7,000〜25,000 AED | 約29〜105万円 | 最も安い。インド人家庭が中心 |
| フィリピン式 | 8,000〜20,000 AED | 約34〜84万円 | フィリピン人家庭向け |
| イギリス式(British) | 20,000〜80,000 AED | 約84〜336万円 | 最も多い。ドバイの主流 |
| アメリカ式(American) | 30,000〜90,000 AED | 約126〜378万円 | 北米からの駐在員に人気 |
| IB(国際バカロレア) | 40,000〜100,000 AED | 約168〜420万円 | 転勤族・帰国を視野に入れる家庭 |
| 日本人学校 | 約20,000〜30,000 AED相当 | 約84〜126万円 | ドバイ日本人学校(小中) |
同じイギリス式でも、学校のランク(KHDAの評価: Outstanding/Very Good/Good/Acceptable)で学費が大きく変わる。 Outstanding評価の学校は年間60,000〜80,000AED以上が一般的だ。
隠れたコスト
学費だけが教育費ではない。
登録料(Registration Fee)。 入学時に1回限り。500〜5,000AED(約21,000〜210,000円)。
制服。 指定の制服が必要で、1セット500〜1,500AED(約21,000〜63,000円)。体育着、冬服を含めると初年度に2,000AED以上かかることもある。
教材費。 教科書、iPad/ノートPC(上位校ではBYOD=自己デバイス持参が主流)、文房具。年間1,000〜3,000AED(約42,000〜126,000円)。
スクールバス。 自宅から学校までの送迎バス。年間3,000〜7,000AED(約126,000〜294,000円)。距離と学校によって異なる。
課外活動。 水泳、サッカー、音楽、ロボティクスなどのアフタースクールプログラムは別途費用。学期あたり500〜2,000AED(約21,000〜84,000円)。
これらを合計すると、イギリス式の中堅校でも子ども1人あたり年間100,000AED(約420万円)を超えることがある。子ども2人なら約840万円。学費だけで日本の平均年収に匹敵する。
KHDAの格付け
ドバイのプライベートスクールは、KHDA(Knowledge and Human Development Authority)が毎年査察し、格付けを発表する。
| 評価 | 意味 |
|---|---|
| Outstanding | 最優秀 |
| Very Good | 優良 |
| Good | 良好 |
| Acceptable | 基準達成 |
| Weak | 基準未達 |
格付けはKHDAのウェブサイトで公開されており、学校選びの重要な指標になる。Outstanding評価の学校はウェイティングリスト(順番待ち)が1〜2年に達することもある。
また、KHDAの格付けによって学費の上限が規制されている。低い評価の学校は学費を大幅に上げられない仕組みだ。これはドバイ特有の制度で、教育の品質と価格のバランスを政府がコントロールしている。
日本人家庭の選択肢
ドバイに住む日本人家庭の学校選択は、大きく3つに分かれる。
ドバイ日本人学校。 小学部・中学部がある。日本のカリキュラムに準拠。帰国後の日本の学校への編入がスムーズ。ただし高等部がないため、中学卒業後はインターナショナルスクールか帰国の判断が必要。
イギリス式/IB校。 英語力を重視する家庭、長期滞在予定の家庭が選ぶ。日本語の維持は家庭学習や日本語補習校に頼る必要がある。
インド式/その他。 学費を抑えたい家庭が検討する。授業の質は学校によるが、KHDAのGood以上であれば教育内容は一定の水準を満たしている。
学校選びのポイント
通学距離。 ドバイの渋滞は深刻で、通学に1時間以上かかるケースもある。自宅からの距離は学校選びの最重要ファクターのひとつ。
空きの確認。 人気校は学年途中の編入が難しい。赴任が決まったらすぐに学校探しを始める。
会社の補助。 駐在員の場合、会社が学費の全額または一部を補助するケースが多い。補助の上限額によって選べる学校のランクが変わるため、赴任前に確認する。
ドバイの学校選びは、子どもの教育方針と家計のバランスを問われる決断だ。まずはKHDAのウェブサイト(khda.gov.ae)で近隣の学校の格付けを確認するところから始めるのが効率的だ。
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