シャルジャ:UAE第三の都市で暮らす「ファミリーエミレート」の実態
ドバイに隣接しながら異なる価値観を持つシャルジャ首長国。アルコール禁止・低家賃・文化重視の街でドバイ通勤者が暮らす現実を解説。
この記事の日本円換算は、1AED≒41円で計算しています(2026年4月時点)。
シャルジャはドバイとアブダビに次ぐUAE第三の都市だが、日本人が住む場所として選ぶケースは比較的少ない。しかし在住歴が長い人の間では「コスト面でシャルジャに住んでドバイに通勤する」という選択肢を取る人が一定数いる。
アルコール禁止の首長国
シャルジャはUAE7首長国の中で唯一、アルコールの購入・消費が公共の場で厳禁だ。バーやクラブも存在しない。これはイスラム的価値観を重視するシャルジャのサルタン(統治者)の方針による。
ドバイのエミレーツのすぐ隣にありながら、国境(首長国境)を越えると規制が変わるというのがUAEの面白さでもある。シャルジャに住んでいてもドバイの飲食店でアルコールを飲むことは問題ないが、シャルジャへの持ち込みは違反になる。
家賃の差
シャルジャの家賃はドバイの半額〜6割程度が目安だ。1LDK相当の賃貸がドバイだと月8,000〜12,000AED(328,000〜492,000円)かかるところ、シャルジャでは4,000〜7,000AED(164,000〜287,000円)程度で見つかることがある。
ただしドバイへの通勤は渋滞が激しく、片道1〜1.5時間かかることもある。「家賃を浮かせて通勤地獄を経験する」バランスをどう評価するかは個人差が大きい。
文化・教育の街
シャルジャは「文化の首都」として知られ、博物館・美術館の数が多い。シャルジャ国際ブックフェアは中東最大級の書籍見本市で、教育・知識産業への姿勢が表れている。
ユネスコから「アラブ文化の首都」に指定された年があり(1998年)、行政の方向性として観光よりも市民生活と教育を重視する姿勢が続いている。
日本人家族には?
アルコールが身近にある生活が前提の人にはシャルジャは向かない。一方で子育て・教育環境を重視し、生活コストを抑えたい家族にとっては現実的な選択肢になる。ドバイへのバスや乗り合いタクシー(タクシー同乗)もあり、交通手段は複数ある。
日本人コミュニティのインフラ(日本人学校等)はドバイ側にあるため、子どもの学校をどうするかが住まい選びの最大の判断軸になる。