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UAE国民は人口の1割——自国民が少数派の国で暮らすという感覚

UAEの人口約1,000万人のうちUAE国民(Emirati)はおよそ10〜15%。残りは外国人労働者や居住者だ。国民が少数派という特異な構造が生む社会の動態と、在住外国人の立場。

2026-07-21
Emirati移民社会構造文化

この記事の日本円換算は、1AED≒41円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

ドバイの街を歩いていると、伝統的な民族衣装を着たEmirati(UAE国民)の男性(白いカンドゥーラ)や女性(黒いアバヤ)に出会うのは、全体の人口比から考えると少ない。道行く人の8〜9割が外国人だ。

これは世界でも異例の人口構成で、自国民が人口の10〜15%程度という状態が日常として続いている。

なぜ外国人が多いのか

1970年代の石油発見後、UAEは急速な建設ラッシュと経済拡大に入った。その労働力は主に南アジア(インド、パキスタン、バングラデシュ等)から招聘された出稼ぎ労働者だ。経済が拡大するにつれ、ホワイトカラーの外国人専門職も世界中から集まった。

UAEは自国民に十分な人口がないため、外国人なしに経済が機能しない構造になっている。

Emiratisation(自国民雇用促進)政策

外国人依存からの脱却を図るため、UAEは「Emiratisation(エミレーツ化)」政策を進めている。民間企業に一定割合のUAE国民雇用を義務付け、目標未達の企業には罰則が科される仕組みだ。

ただし特定の職種や業界では自国民の志望者が少ないため、実態は複雑だ。公務員・軍・政府機関では自国民が占める割合が高い一方、小売・飲食・建設は外国人がほぼ全てという状況が続いている。

外国人が「お客様」である感覚

UAEでは外国人居住者は永住権を得ることが極めて難しく(ゴールデンビザの普及前は事実上不可能)、ほとんどの外国人は「一時的な滞在者」という位置づけだ。ビザはスポンサーに紐付き、スポンサーがいなくなれば帰国を余儀なくされる。

国の主権はEmiratiが持ち、外国人は「経済活動のために招かれたゲスト」という構造は、長く生活していると肌感覚として感じる部分だ。これはシンガポールでも似た側面があるが、UAEはその構造がより明確だ。

在住者が感じる「永続性のなさ」

「いつかはこの国を出ることになる」という前提が、UAEでの暮らし方に影響している。定住志向のある日本人がUAEに長く住む場合、この「永続性のなさ」と向き合う必要がある。長く住めば住むほど、「帰る場所はどこか」という問いが浮かびやすくなる。

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