UAEのワディ(涸れ谷)ハイキング——砂漠の国に渓谷がある
UAEのラス・アル・ハイマやフジャイラにはワディ(涸れ谷)と呼ばれる渓谷があり、冬場はハイキングや天然プールが楽しめる。在住者向けのコース・装備・注意点をまとめた。
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「UAE=砂漠とビル」という印象を持つ人に伝えたい事実がある。UAEの東部、フジャイラとラス・アル・ハイマには標高1,000m超のハジャル山脈が走り、その谷間にはワディ(Wadi、涸れ谷)と呼ばれる岩の渓谷がある。雨季には水が流れ、天然のプール(ロックプール)ができる。
主なワディ
Wadi Shawka(ワディ・ショーカ) ラス・アル・ハイマとフジャイラの境界付近。ドバイから車で約1時間半。比較的アクセスしやすく、初心者向け。岩場を歩いて奥に進むと天然プールがある。冬場(11〜3月)に水量が増える。
Wadi Al Wurayah(ワディ・アル・ウレヤ) フジャイラにあるUAE初の国立自然保護区。滝がある。保護区のため入場にはフジャイラ市役所への事前登録が必要。
Wadi Ghalilah(ワディ・ガリーラ) ラス・アル・ハイマ。険しい岩場と深いプールがある中級者向けコース。四輪駆動車が必須。
Wadi Tayyibah(ワディ・タイイバ) ラス・アル・ハイマ南部。比較的知られていない静かなワディ。岩場が少なく、歩きやすい。
ベストシーズン
10月〜3月がハイキングの適期。この時期の気温は20〜30度で、歩きやすい。4〜9月は気温が40度を超え、直射日光の下で岩場を歩くのは熱中症のリスクが非常に高い。
雨季(12〜2月)に雨が降った直後はワディに水が溜まり、天然プールで泳げる。ただし鉄砲水(Flash Flood)のリスクもある。上流で雨が降ると、数分で水位が急上昇する。過去に死亡事故も起きているため、天気予報の確認は必須だ。
持ち物と装備
- 靴: 岩場を歩くのでトレッキングシューズが必須。サンダルは滑る
- 水: 最低2リットル/人。ワディ内に売店はない
- 日焼け止め: SPF50以上
- 水着: 天然プールで泳ぐ場合。ただし公共の場での肌の露出にはUAEの法律が適用されるため、ビキニよりラッシュガード+短パンが安全
- 車: 多くのワディへのアクセスは未舗装路。四輪駆動車(4WD)が強く推奨される。レンタカーでSUV(日産パトロール等)を借りるのが一般的
在住日本人のハイキング事情
ドバイ在住の日本人の間で冬場のワディハイキングは定番のレジャーだ。日本人グループでのハイキングツアーもSNSで募集されている。
ドバイの日常——高層ビル、冷房、ショッピングモール——から車で1時間半で岩と水の渓谷に着く。この距離感がワディハイキングの醍醐味だ。東京から奥多摩に行くような感覚だが、景色はもっと荒々しい。
注意すべきは、ワディには携帯電話の電波が届かないエリアがあること。GPSアプリで事前にオフラインマップをダウンロードし、同行者と行動計画を共有しておくことが基本の安全対策だ。