オーストラリアの保育費——週1,500AUDにもなる保育費と政府補助の仕組み
オーストラリアの保育費は週1,000〜1,500AUDに達することがある。CCS(Child Care Subsidy)による政府補助の仕組みと、外国人家庭が使える制度を解説。
この記事の日本円換算は、1AUD≒100円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(AUD)の金額を基準にしてください。
オーストラリアで子どもを保育園に預けると、月の保育費で家賃を払えるような金額になることがある。
週5日フルタイムで預けた場合の費用は、デイケアセンター(認可保育施設)で週AUD 600〜1,500(約6万〜15万円)が相場。シドニー・メルボルンの都市部では高い傾向がある。日本の認可保育所が月数万円〜最大6〜7万円程度なのと比べると、桁が違う。
料金の仕組み
オーストラリアの保育費は1日あたりの「日額(Daily Rate)」で設定されており、施設ごとに異なる。
目安:
- シドニー・メルボルンの認可保育所: 1日AUD 130〜200(約13,000〜20,000円)
- 地方都市: 1日AUD 90〜130(約9,000〜13,000円)
- 週5日×52週で計算すると年間AUD 33,000〜52,000(約330万〜520万円)
日本の感覚では「信じられない金額」になるが、これが補助前のグロス料金で、実際には政府のCCS(Child Care Subsidy)を差し引いた額が手出しになる。
CCS(Child Care Subsidy)の仕組み
オーストラリアには連邦政府によるCCS(Child Care Subsidy、保育補助金)制度がある。条件を満たす家庭に対して保育費の一部(最大90%)を政府が負担する。
補助率は世帯収入に応じて変動する:
- 世帯年収AUD 80,000(約800万円)未満: 最大90%補助
- AUD 80,000〜190,000: 補助率が段階的に低下
- AUD 530,000(約5,300万円)超: 補助なし
ただし、この補助を受けるには親が週に一定時間以上の就労・就学・ボランティア等をしていることが条件になる(「activity test」と呼ばれる)。週8時間以上の就業で最大100時間/2週の補助対象時間が認められる。
外国人・永住権保持者は使えるか
CCSを受けるにはオーストラリア市民または永住権(PR)保持者であることが原則だ。
就労ビザ(SC-482等)保持者は基本的にCCSの対象外になる。駐在員家族が日本からオーストラリアに来て子どもを保育所に預けた場合、補助なしの全額自己負担になる。これが「保育費で家賃が払える」問題の本質だ。
一方、永住権取得後はCCSの対象になる。永住権申請を念頭に置いている場合、CCSの恩恵を受けられる時期も資金計画に組み込んでおく価値がある。
ウェイティングリストの現実
認可保育施設は需要が高く、人気のある施設では妊娠中からウェイティングリストに登録する必要がある。「産まれてから探す」では間に合わない都市部の施設も多い。
ファミリーデイケア(認定を受けた個人宅での保育)は認可保育施設より料金が安く、ウェイティングリストが短いケースもある。シドニー・メルボルンで子育てを考えているなら、渡航前から保育施設のリサーチを始めるのが現実的だ。