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カウンシル・レート——オーストラリアの「見えない住居費」を理解する

オーストラリアで物件を購入すると、家賃や住宅ローンとは別にカウンシル・レート(地方自治体税)が年間数千ドルかかります。その仕組み、金額の目安、減免制度を解説します。

2026-05-30
カウンシル固定資産税住居費不動産地方自治体

この記事の日本円換算は、1AUD≒100円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(AUD)の金額を基準にしてください。

オーストラリアで家を買った日本人が最初に驚くのは、「家の値段」ではなく「毎年届く請求書」かもしれない。カウンシル・レート(Council Rates)は日本の固定資産税に似た地方自治体への支払いだが、その用途が道路・ゴミ収集・図書館・公園整備と直結しており、住む場所のカウンシルによって金額が大きく異なる。

カウンシル・レートとは

オーストラリアの各地方自治体(Local Government Area: LGA)が不動産所有者に課す年次の税金。主に土地の評価額(Unimproved Land Value)に基づいて算出される。

大事なのは、賃貸の場合はテナント(借主)がカウンシル・レートを払うわけではないということ。支払い義務は物件オーナーにある。ただし、オーナーがレートの上昇分を家賃に転嫁するため、間接的にはテナントも負担している。

金額の目安

都市・エリア年間カウンシル・レート(目安)
シドニー CBD周辺1,500〜3,000 AUD(約15〜30万円)
シドニー郊外(Parramatta等)1,200〜2,500 AUD(約12〜25万円)
メルボルン 内側郊外1,800〜3,500 AUD(約18〜35万円)
ブリスベン1,500〜2,800 AUD(約15〜28万円)
パース1,200〜2,500 AUD(約12〜25万円)
アデレード1,000〜2,000 AUD(約10〜20万円)

メルボルンが高めなのは、ビクトリア州が「Fire Services Property Levy」を別途課しているため。ブッシュファイア対策の費用が上乗せされている。

何に使われているか

カウンシル・レートの使途は自治体ごとにアニュアルレポートで公開されている。一般的な内訳は以下の通り。

  • ゴミ収集・リサイクル: 全体の15〜20%
  • 道路・インフラ維持: 20〜25%
  • 公園・レクリエーション施設: 10〜15%
  • 図書館: 5〜10%
  • コミュニティサービス: 10〜15%
  • 管理・ガバナンス: 15〜20%

日本の固定資産税と違い、カウンシル・レートは「自分の住む地域のサービスに直接反映される」感覚がある。ゴミ収集の質やクリスマスのイルミネーションまで、カウンシルの裁量だ。

支払い方法と減免

多くのカウンシルは四半期ごとの分割払いを受け付けている。一括払いで割引がある自治体もある。

年金受給者(Pensioner)には減免制度があり、州によっては50%以上の減額が適用される。ただし日本人在住者がこの減免を受けられるケースは限定的で、永住権を持ちAge Pensionを受給している場合に限られることが多い。

物件購入前のチェックポイント

物件を購入検討する際、カウンシル・レートの金額は不動産エージェントに聞けば教えてくれる。年間のレート額はListing(物件広告)に記載されていることも多い。

同じ郊外でも、通りを1本挟んで隣のカウンシルに属する場合があり、レートが数百ドル変わることがある。物件の所在カウンシルはLGA境界マップで事前に確認すること。

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