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日本の年金とオーストラリア——海外に住んでも年金はどうなるかを整理する

海外移住で気になるのが年金。日本の年金は海外在住でも受け取れるのか、オーストラリアの年金制度との関係はどうなるのか。移住者・駐在員向けに基本を整理する。

2026-08-27
年金移住社会保障お金

この記事の日本円換算は、1AUD≒113円で計算しています(2026年6月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

オーストラリアへの移住を考えるとき、多くの人が後回しにしがちなのが年金だ。目の前のビザや住居に追われ、老後の話は遠く感じる。だが、海外に住むと年金の扱いがどう変わるかを知らないままだと、後で取り返しのつかない損をすることがある。基本の考え方を整理しておきたい。

なお、年金制度は日豪ともに変更され得るため、具体的な手続きや金額は必ず公式の窓口で確認してほしい。

日本の年金は海外でも受け取れる

まず押さえたいのは、日本の年金は海外に住んでいても受け取れる、という点だ。海外転居で自動的に権利が消えるわけではない。受給に必要な手続きを踏み、現況の届け出などを続ければ、海外の口座などで受け取る道がある。

注意したいのは、住所変更や受け取り方法の手続きを怠ると、支払いが止まることがある点だ。海外に出る前と出た後で、どんな届け出が必要かを確認しておく。「海外に住むと年金がもらえなくなる」という誤解で、受け取れるはずのものを放棄しないようにしたい。

保険料を払い続けるかどうか

海外在住中、日本の年金保険料をどうするかも論点になる。一定の条件のもとで、海外在住者が任意で加入を続けられる仕組みがある。続ければ将来の受給額や受給資格に関わってくる。

ただし、続けるべきかは人によって違う。すでに受給資格に必要な期間を満たしているか、オーストラリア側でどれだけ積み上がるか、保険料の負担をどう見るか——こうした要素で判断は変わる。一律の正解はないので、自分の加入歴を確認したうえで考えるのが現実的だ。

オーストラリア側の制度との関係

オーストラリアには、働く人のために雇用主が積み立てる退職資金の仕組みがある。現地で就労すれば、こちらにも資産が積み上がっていく。日本の年金とは別物の制度だ。

両国にまたがって働く人にとっては、「日本の年金」と「オーストラリアの退職資金」の両方を視野に入れる必要がある。それぞれ受け取れる条件やタイミングが異なるため、二つを別々に管理する意識が要る。どちらか一方だけ見ていると、全体像を見誤る。

早めに「自分の状況」を把握する

年金で大事なのは、制度の細部を暗記することより、自分が今どういう状態にあるかを把握しておくことだ。日本で何年加入してきたか、受給資格に必要な期間に届いているか、海外でどう積み上げるか。

この棚卸しを、移住の早い段階でやっておくと、後の選択がぐっと楽になる。老後は遠く感じても、年金の権利は今この瞬間の手続きで決まっていく。海外に住んでも年金は消えない。消えるのは、手続きを怠ったときだけだ。

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