スキル不足ビザ(Subclass 491)——地方都市居住を条件とした永住権への道
オーストラリアのSubclass 491は、地方州・準州に住むことを条件とした暫定ビザです。最終的な永住権(Subclass 191)への道筋と、実際の居住地の選び方を解説します。
この記事の日本円換算は、1AUD≒100円で計算しています(2026年4月時点)。
オーストラリアの永住権を目指すルートは複数あるが、Subclass 491(スキルド・ワーク・リージョナル・ビザ)は「地方に住む」という条件で永住権への道を開く暫定ビザだ。
Subclass 491の概要
491ビザは2019年11月に導入された地方スキルビザ。最大5年間の暫定居住権を与え、一定要件を満たすことで永住ビザ(Subclass 191)への申請資格が得られる。
主な要件(2025年時点)
- スキルド・オキュペーションズ・リスト(SOL)に該当する職種であること
- 英語能力証明(IELTSで概ねバンド6〜7程度が目安)
- 学歴・職歴のポイント評価(65ポイント以上が基本、実際は競争率により高ポイントが必要)
- 州・準州政府からのノミネーションまたは連邦の地方家族スポンサー
地方(Regional area)に指定されているのは、シドニー・メルボルン・ブリスベン(GCを除く)以外の広い範囲。パース・アデレード・ダーウィン・キャンベラ等も対象に含まれる(詳細は移民省のウェブサイトで定期的に更新される)。
ポイント制度の現実
491ビザ申請はポイントベース。年齢・英語・学歴・職歴・州ノミネートで加算される。
地方指定の申請では、通常の州・連邦ノミネートより15ポイント加算されるため、競争力が高まる。2024〜2025年度の招待(Invitation Round)では、多くの職種で85〜90ポイント以上を要求する状況が続いている。
ポイントが不足している場合、追加職歴を積む・英語スコアを上げる・年齢ポイントが高いうちに申請するといった戦略が必要だ。
永住権(Subclass 191)への移行
491ビザ取得後、以下を満たすと191ビザ(永住)の申請が可能になる。
- 地方エリアに3年以上居住していること
- 地方エリアで3年以上就労していること
- 年収最低67,500AUD以上(2024年時点の基準)
3年間という期間は長い。都市へのアクセスが悪い場所を選ぶと生活の質に影響するため、「どの地方都市を選ぶか」が重要な判断になる。
地方都市の選択肢
アデレード(南オーストラリア州)
- 州都だが地方指定あり。生活費がシドニー・メルボルンより低い
- 南オーストラリア州政府のノミネーションプログラムが活発
キャンベラ(ACT)
- 首都圏だが地方指定あり。政府機関が多く就職機会がある
- ACTノミネーションは英語スコアの基準が高め
ブリスベン郊外・クイーンズランド地方
- サンシャインコースト・ゴールドコースト・ケアンズ等。気候が良く日本人も多い
申請前に確認すること
491ビザは制度の変更が頻繁にある。2025年に向けて職業リスト(SOL)の改定や、ノミネーション枠の変更が実施されている。移民局(Department of Home Affairs)の公式サイトかRMAA登録移民エージェントへの相談が確実だ。費用は申請料だけで約4,770AUD(約47.7万円)かかるため、事前準備は念入りに行いたい。