Kaigaijin
海外在住日本人のメディア
生活

オーストラリアの危険生物——ヘビとクモが「身近すぎる」現実と対処法

タイパンやブラウンスネーク、レッドバックスパイダーはオーストラリアの住宅地にも出没する。危険生物への正しい対処法と、過度に恐れず生活するための基本知識。

2026-07-18
危険生物ヘビクモ安全

この記事の日本円換算は、1AUD≒97円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

「オーストラリアは危険な生き物が多い」という評判は誇張でも完全な事実でもない。ヘビに噛まれて死亡する人は年間数人程度(推定)。クモによる死亡例はアンチベノム(抗毒素血清)の普及で近年は非常に稀とされている。ただ「出会わない」かというと、それは違う。郊外の庭や公園では、ヘビと遭遇することは珍しくない。

オーストラリアでよく見るヘビ

Eastern Brown Snake(イースタンブラウンスネーク):シドニーやブリスベン周辺に多い。毒性が強く、攻撃的ではないが踏むなどして刺激すると咬む。茶色〜黄色がかった体色で、庭や公園でよく発見される。

Red-bellied Black Snake(レッドベリードブラックスネーク):腹が赤い黒蛇。毒はあるが比較的おとなしい。水辺に多い。

Carpet Python(カーペットパイソン):非毒性の大型ヘビ。屋根裏に住みつくことがあり、ネズミを食べてくれる益獣でもある。

庭でヘビを見つけたら

走って逃げたり追い払おうとしたりせず、静かに距離を置く。刺激しなければほとんどのヘビは自分から立ち去る。ヘビ捕獲は資格が必要なため、退治したい場合は「Snake Catcher」(ヘビ専門業者)に電話する。地域によっては無料で来てもらえる場合もある。

レッドバックスパイダー

赤い模様のある小型のクモで、ゴミ箱の裏や屋外の物置、靴の中に潜んでいることがある。毒性はあるが、オーストラリアの病院ではアンチベノムが標準的に用意されているため、噛まれた場合は病院へ行けば対処できる。日本人で重症化した事例は報告されているが、死亡例は現代医療下では稀だ。

屋外の靴を履くときに中をひっくり返して確認する習慣が、現地在住者には自然に身についている。

ファンネルウェブスパイダー

シドニー周辺に多い攻撃的な黒いクモ。オーストラリアで最も危険なクモと言われるが、アンチベノムの導入以降(1980年代)は死亡例がほぼゼロになった(推定)。庭仕事をするときは革製の手袋を着けるのが基本的な対策だ。

「慣れる」のが正解

最初の1〜2年は「ヘビを見た」だけで心臓が跳ね上がるが、3〜4年で「また出た」という程度になる。現地在住者のほとんどが「怖くないわけではないが、普通に生活できる」という感覚を持っている。過度な恐怖よりも、正しい対処法を知っておく方が実用的だ。

コメント

読み込み中...