Tax File Number(TFN)の取得と仕組み
オーストラリアで働くすべての人に必要なTax File Number(TFN)。取得方法、申請のタイミング、TFNがないとどうなるのか、在住日本人向けに基本を解説します。
この記事の日本円換算は、1AUD≒100円で計算しています(2026年4月時点)。
オーストラリアに来て仕事を始めようとすると、雇用主から「TFNはありますか?」と聞かれる。Tax File Number——日本でいうマイナンバーに近いもので、オーストラリアの税務・給付制度の根幹をなす9桁の番号だ。
TFNとは何か
TFN(Tax File Number)は、オーストラリア税務局(ATO: Australian Taxation Office)が個人に発行する識別番号だ。以下の場面で必要になる。
- 雇用先に番号を提示(給与の源泉徴収計算に使用)
- 銀行口座の開設・金融機関への登録
- Centrelink(政府給付)の手続き
- 確定申告(Tax Return)の提出
TFNは一度取得すれば終身有効で、再申請は不要だ。番号が変わることもない。
申請方法と条件
申請できる人:オーストラリアの市民権保持者、永住権保持者、就労ビザ(Working Holiday Visaを含む)保持者。観光ビザのみでは申請できない。
申請方法:ATOのオンラインポータル(myGovアカウントと連携)からの申請が基本。オーストラリア到着後に申請する形になる。申請から番号発行まで通常28日以内が目安だが、郵送の場合は前後することがある。
必要なもの:パスポート、ビザ情報(入国スタンプ・ビザ申請番号)、オーストラリアの住所(仮の住所でも可)。
TFNがない状態で働くとどうなるか
TFNを雇用主に提出しない場合、給与から「最高税率(約47%)」で源泉徴収される。翌年の確定申告で差額が返ってくる仕組みはあるが、それまでの間は手取りが大幅に減る。到着後すぐに申請しておくのが賢明だ。
myGovとの連携
TFNはオーストラリア政府のオンラインサービス「myGov」と連携させることで、確定申告(e-Tax)・Centrelink申請・メディケア登録などをオンラインで一括管理できるようになる。
メディケアカード(公的医療保険)の申請時にもTFNがあると手続きがスムーズだ。永住権保持者はメディケア加入権があり、医療費の一部が補助される。
ワーホリでも就労ビザでも共通
ワーキングホリデービザ(サブクラス417・462)でもTFNは申請可能で、農場・ホテル・飲食など現場仕事でも雇用主はTFNの提出を求めてくる。年間収入が申告対象(2025年度の非課税限度額は18,200AUD)を超える場合、確定申告が必要になる。
TFN取得は難しい手続きではないが、到着してすぐに動かないと余計な源泉徴収が積み重なる。渡航前から仕組みを頭に入れておくと、初動で迷わない。