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オーストラリアのリモートワーク文化——在宅勤務が「権利」に近い感覚になった背景

コロナ禍以降、オーストラリアでもリモートワークが定着。週2〜3日の在宅勤務が普通になり、週5出社を強制する職場は人材確保に苦労している。日本との比較から見えること。

2026-07-17
リモートワーク在宅勤務労働文化ワークライフバランス

この記事の日本円換算は、1AUD≒97円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

シドニーの朝9時。CBDのオフィスビルは以前より明らかに空いている。エレベーターの待ち行列が短くなり、ランチタイムの行列も短い。月曜と金曜は特に人が少ない。週の真ん中(火〜木)に出社が集中し、月・金は在宅というパターンが定着した。

日本では「リモートワーク廃止」のニュースが定期的に出るが、オーストラリアの職場文化は逆の方向に進んでいる。

週2〜3日出社が「標準」になった

多くのオフィス系職種では、週2〜3日出社・残りは在宅というハイブリッド勤務がスタンダードになっている。求人票にも「Hybrid work arrangement available」という表記が普通に載るようになった。

Fair Work Act(公正労働法)では、家族の介護が必要な従業員が柔軟な勤務形態を要求できる権利が規定されている。コロナ後の働き方変化はこれを強化する方向に動いた。

週5出社を求める職場の反応

コロナ後に「全員オフィスに戻れ」と指示した企業では、退職者が増えたという話が多く聞かれる。特に子育て中の女性や、遠距離通勤の従業員が転職を選んだ。

オーストラリアの労働者は比較的転職に積極的で、「条件が合わなければ他に行く」という姿勢が強い。雇用者側もそれをわかっているため、フレキシビリティを確保した働き方を提案せざるを得ない状況になっている。

日本人駐在員が感じるギャップ

日本の本社文化(決まった時間に出社、上司より先に帰らない等)が体に染み込んでいる駐在員が、現地スタッフのワークスタイルに最初は戸惑うことがある。「夕方4時半にチームメンバーが全員帰った」「月曜に誰もいない」というのは普通の光景だ。

逆に言えば、オーストラリアで現地採用として働く日本人にとっては、ライフスタイルと仕事のバランスを保ちやすい環境が整っている。家族の送り迎えに合わせてスケジュールを組める職場も珍しくない。

在宅勤務の費用控除

オーストラリアでは、在宅勤務に使った電気代・インターネット代・機器購入費の一部を税務申告時に控除できる。ATO(税務署)は在宅勤務の費用算出方法を複数提供しており、「Fixed Rate Method」や「Actual Cost Method」から選べる仕組みになっている。年間数百〜数千AUDの節税になるケースもある。

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