カナダの子ども手当CCB——外国人も受け取れる制度の仕組みと金額
カナダのCanada Child Benefit(CCB)は永住者・一部ビザ保有者も対象。支給額の計算方法、申請手続き、所得制限を解説。
この記事の日本円換算は、1CAD≒112円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(CAD)の金額を基準にしてください。
カナダ市民でなくても、子ども手当が受け取れる。日本の感覚だと意外に聞こえますが、カナダのCanada Child Benefit(CCB)は永住者や特定のビザ保有者にも支給される制度です。しかも金額が大きい。6歳未満の子ども1人あたり、年間最大$7,437(約832,944円)が非課税で支給されます。
CCBの支給額——日本の児童手当との差
2024-2025年度のCCB最大支給額は以下の通りです。
| 子どもの年齢 | 年間最大支給額 | 月額換算 | 日本円換算(月) |
|---|---|---|---|
| 6歳未満 | $7,437 | $619.75 | 約69,412円 |
| 6〜17歳 | $6,275 | $522.91 | 約58,566円 |
日本の児童手当は3歳未満で月15,000円、3歳〜中学生で月10,000円(第3子以降は増額)です。カナダのCCBは最大支給額で比較すると日本の4〜5倍にあたります。ただし、CCBは世帯所得が上がるにつれて減額され、高所得世帯はゼロになります。
所得による減額の仕組み
CCBは所得が$36,502を超えると段階的に減額されます。
- 調整後世帯所得(Adjusted Family Net Income)$36,502以下: 最大額を全額受給
- $36,502〜$79,087: 所得超過分の一定割合(子ども1人なら7%)が減額
- $79,087超: さらに高い減額率が適用
具体的な例を挙げます。6歳未満の子ども1人、世帯所得$80,000の場合、年間のCCB支給額はおよそ$4,400(約492,800円)になります。世帯所得$120,000を超えるあたりで支給額はかなり少なくなり、$200,000超ではほぼゼロです。
CRA(カナダ歳入庁)のウェブサイトにあるChild and family benefits calculatorで、自分の世帯所得に基づく正確な金額を計算できます。
対象者——永住者でなくても受給できるケース
CCBの受給資格は「カナダ居住者(resident of Canada for tax purposes)」であることが前提です。市民権は必要ありません。
対象者は以下の通りです。
- カナダ市民
- 永住者(PR)
- 条約難民(Convention refugee)
- 18ヶ月以上カナダに居住し、有効なwork permitを持つ一時居住者(19ヶ月目から対象)
最後の条件がポイントです。ワークパーミットで就労しているだけでなく、18ヶ月以上の居住実績が必要になります。留学生の場合、study permitのみではCCBの対象外です。ただし、PGWPなどのwork permit取得後に18ヶ月のカウントが始まります。
申請方法——SINが必須
CCBの申請には**Social Insurance Number(SIN)**が必要です。申請者本人と配偶者の両方のSINが求められます。
申請手順は2つあります。
- 出生届と同時に申請: カナダで子どもが生まれた場合、出生届のオンライン手続きの中でCCBの申請も同時にできます
- My CRA アカウントから申請: すでに生まれている子どもについて、CRAのオンラインポータルからRC66フォームを提出します
いずれの場合も、カナダの確定申告(Income Tax Return)を毎年提出していることが前提です。CCBの支給額は前年の確定申告データに基づいて計算されるため、申告を怠ると支給が止まります。配偶者が収入ゼロでも、確定申告は必要です。
支給サイクルと注意点
CCBは毎月20日頃に銀行口座に直接振り込まれます。支給年度は毎年7月から翌年6月まで。金額は毎年7月に再計算され、前年の確定申告内容で変動します。
いくつか注意点があります。
- 非課税: CCBは所得税の課税対象外です。確定申告で申告する必要はありません
- 共同親権: 子どもと主に同居している親に支給されます。共同親権の場合は50/50に分割される場合もあります
- 海外転出: カナダを離れるとCCBの受給資格を失います。一時帰国程度は問題ありませんが、長期不在は報告が必要です
州の追加給付
連邦のCCBに加えて、州独自の子ども向け給付もあります。たとえばBC州のBC Family Benefit、オンタリオ州のOntario Child Benefit(OCB)、ケベック州のFamily Allowanceなどです。これらは連邦CCBとは別に支給され、申請も別途必要な場合があります。
カナダで子育てをする予定があるなら、CCBの受給資格と申請タイミングは早めに確認しておく価値があります。18ヶ月の居住要件を知らずに申請が遅れると、その分の支給は遡及されません。