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カナダのクラフトビール・ワイン文化——BCワインとオンタリオ

カナダは世界有数のワイン産地と急成長するクラフトビールシーンを持つ。BCワインの産地オカナガン、オンタリオのアイスワイン、全国で増えるクラフトブルワリー。在住者の飲む文化を紹介します。

2026-04-22
カナダクラフトビールワインBCワインオカナガン

この記事の日本円換算は、1CAD≒110円で計算しています(2026年4月時点)。

カナダの「飲み文化」は、日本人の想像より豊かだ。「カナダといえばビール」というイメージはあるが、それが今やクラフトビールの多様な世界に広がり、さらにカナダ産ワインが世界的評価を得るまでになっている。

BCワインとオカナガン・バレー

ブリティッシュコロンビア州のオカナガン・バレーは、カナダ最大のワイン産地だ。ロッキー山脈に囲まれた内陸の谷地形が、夏の高温・乾燥と冬の寒冷という独特の気候を生み出し、ブドウ栽培に適している。ミッション・ヒル・ワイナリー、クエイルズ・ゲート・ワイナリーなどが代表的な生産者として知られる。

BCワインはここ20年で品質が向上し、国際コンクールでも受賞例が増えている。特にピノ・ノワール・シャルドネ・ゲヴュルツトラミネールが評価を受けている。現地のワイナリーを訪れると、テイスティング(試飲)が1人15〜25CAD(1,650〜2,750円)程度で体験でき、週末にオカナガンへのワインツアーに参加するバンクーバー在住者も多い。

バンクーバーのスーパー(BCリカーストアなど)で買えるBCワインは1本15〜40CAD(1,650〜4,400円)程度。フランスやイタリアのワインが同価格帯で並ぶ中、地産ワインとして支持する消費者が根強い。

オンタリオのアイスワイン

オンタリオ州ナイアガラ半島はカナダ東部の主要ワイン産地で、特に「アイスワイン」が有名だ。凍ったブドウを搾って作るアイスワインは甘さと濃厚さが特徴で、カナダ土産として人気が高い。

小瓶(187ml)で10〜25CAD(1,100〜2,750円)前後が目安。高品質品は50CAD(5,500円)を超えることもある。製造に大量のブドウが必要で希少性が高いため、価格はワイン全体の中でも高め。

クラフトビールシーン

カナダのクラフトビールは2010年代以降に急速に拡大した。2010年代初頭に全国で数百だったブルワリーが、2025年時点では1,000以上に増えたとされる。

バンクーバーには数十のブルワリーが集積し、イーストバンクーバーを中心に「ブルワリー・ディストリクト」と呼ばれるエリアが形成されている。週末には地元客でにぎわうタップルームで、IPAからセゾン・スタウト・サワーエールまで多彩なスタイルを試せる。

価格は1パイント(約570ml)が7〜12CAD(770〜1,320円)が相場。日本の感覚では高めだが、地ビール文化として定着しており「地元のブルワリーを応援する」という消費行動が根付いている。

飲酒に関する州の規制

カナダの酒類販売は州ごとに規制が異なる。BCはスーパーでもワイン・ビールが買えるようになったが(2015年以降に段階的緩和)、オンタリオはLCBO(省営の酒類販売店)が長らく主要な販売チャネルだった(2024〜2025年に民間への規制緩和が進む)。ケベックは最も自由度が高く、コンビニや食料品店で気軽にワインが買える。

州をまたいで移動する際に酒類の法律が変わるのがカナダの特徴。「バンクーバーの感覚でトロントに行くと不便に感じる」という声も在住者から聞く。

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