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永住権(PR)から市民権(Citizenship)まで——カナダの移民ステータスの現実

カナダのPR取得後、市民権を得るまでには4〜6年以上かかる。物理的滞在要件・言語テスト・メリット・デメリットまで、日本人目線で現実的に整理する。

2026-04-18
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この記事の日本円換算は、1CAD≒110円で計算しています(2026年4月時点)。

カナダで永住権(PR)を取った。次の目標は市民権か——そう問われると、答えがすぐには出てこない。取るメリットと、日本国籍を失うデメリットを天秤にかけることになるからです。

PRと市民権の違い

永住権(Permanent Residency)はカナダに「永住できる権利」です。就労・居住・社会保障の利用が自由にできますが、パスポートはカナダのものではなく、5年ごとのPRカード更新が必要です。また一定期間カナダ国外に滞在し続けるとPRが失効するリスクがあります(5年間のうち730日以上の在加要件)。

市民権(Citizenship)は法律上カナダ人になることです。カナダパスポートの取得、投票権、海外在住中の市民権維持(居住要件なし)が可能になります。

市民権取得の条件

2024年現在の主な要件(イミグレーション・カナダの公式情報):

  • PR取得後5年間のうち1,095日(3年)以上のカナダ居住
  • 18〜54歳の申請者は英語またはフランス語の語学テスト(CLBレベル4以上)
  • カナダの歴史・制度に関する市民権テスト(20問中15問以上正解)
  • 申告期間中の所得税申告(要件を満たした年分)

申請料は630カナダドル(約69,300円)。申請から宣誓式までは現在12〜18ヶ月程度かかるケースが多いです(審査待ちが長い)。

日本国籍との関係

日本は二重国籍を認めていません。カナダ市民権を取得し宣誓を行った場合、法律上は日本国籍の喪失手続きが必要です。実務上は届け出なければすぐに問題になるわけではありませんが、日本のパスポートを更新しようとしたときに問題が発生する可能性があります。

「将来日本に戻る可能性が残っている」「親の介護が予測される」「日本の相続・不動産に関与する可能性がある」——そういった事情がある場合、市民権取得は慎重に検討する選択肢です。

PRのままでも長期在住は可能で、カナダ国内での生活の不便さはほとんどありません。選挙権・外交保護の面でのみ市民権との差が出ます。

市民権が明確に有利な状況

カナダのパスポートは191カ国・地域にビザなしでアクセスできます(2025年、Henley Passport Index)。日本のパスポートも同水準のため、旅行利便性の差は小さいです。

一方で「カナダを拠点に、世界中どこにでも住み続けたい」という人には市民権は有力な選択肢です。カナダを離れてもステータスが維持されるため、グローバルノマド的な生き方と相性がいいです。

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