Kaigaijin
海外在住日本人のメディア
ビザ・法律・行政

PGWPという切符——カナダの留学生が卒業後に手にする「最初のチャンス」

Post-Graduate Work Permit(PGWP)はカナダの大学・専門学校卒業生が取得できる就労許可だ。最長3年、更新なし。この期間にPRを目指す人と、そうでない人の分岐点を整理する。

2026-06-02
PGWP留学後就労移民カナダビザ

この記事の日本円換算は、1CAD≒113円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

カナダの大学を卒業した留学生にとって、最初の重要な選択肢がPost-Graduate Work Permit(PGWP)だ。卒業後にカナダで働ける就労許可で、永住権(PR)を目指すための足がかりになる。

ただし仕組みを理解せずに動くと、権利を無駄にすることになる。

PGWPの基本

PGWPは、カナダ移民難民市民権省(IRCC)が指定した教育機関(PGWP対象校)を卒業した留学生が申請できる就労許可だ。

有効期間はプログラムの長さに連動する。2年以上のプログラムを修了した場合は最長3年のPGWPが発給される。1年以上2年未満のプログラムでは修了したプログラムの期間と同じ長さ(最長2年)のPGWPが出る。

重要なのは「一生に一度しか発給されない」点だ。一度PGWP期間を使ったら、再び別のプログラムを修了しても2回目のPGWPは原則出ない。

どのカテゴリでPRを目指すか

PGWPを持ってカナダで働きながらPR(永住権)を目指すルートは複数ある。

最もよく使われるのがExpress Entryの「Canadian Experience Class(CEC)」だ。カナダでの就労経験が1年以上あれば申請できる。Job Offer(内定)は必須ではないが、スコア(CRS)を上げるために有利に働く。

州政府ノミニープログラム(PNP)のストリームを経由するルートもある。Tech、Healthcare、French speakerなど属性別のパスウェイが各州にある。

フランス語力がある場合、ケベック州へのルートや連邦のFrancophone immigrationストリームが有利になる。

現状と課題(2024〜2025年)

2023〜2024年にかけてカナダ政府は移民受入数の抑制を発表し、PR取得の競争は激化している。CRS(総合スコア)の足切りラインが上がり、就労経験だけでは不十分なケースが増えた。

同時期に留学生の増加に対する社会的な懸念も高まり、学生ビザの審査が厳格化され、PGWP対象校の認定が見直された。「カナダ留学→就労→PR」のゴールデンルートが以前より狭くなっているのは事実だ。

日本人への実際的なアドバイス

PGWPを使い切る前にPRまで到達できるかを冷静に計算する必要がある。

PGWP3年 → CEC申請 → PR取得まで平均1〜2年かかることを念頭に置くと、就職活動を早めに開始し、PR戦略は卒業前から立てておきたい。移民コンサルタント(RCIC資格保持者)に相談することで、自分の状況に合ったルートを確認できる。

コメント

読み込み中...