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カナダの年金——OASとCPPの仕組みと、永住者・市民権者の老後設計

カナダには公的年金として「CPP(カナダ年金プラン)」と「OAS(老齢保障)」の二本柱がある。永住者・市民権者が受け取れる条件と、日本の年金との重複をどう考えるか整理する。

2026-06-30
年金老後退職金融カナダ社会保障

この記事の日本円換算は、1CAD≒113円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。

「カナダで老後を過ごすとしたら、年金はどうなるんですか?」——長期滞在・移民を考え始めると必ず出てくる疑問だ。

日本とカナダの社会保障協定(2008年発効)があるため、二重払いが避けられ、両国の加入期間を合算できる仕組みになっている。

CPP(カナダ年金プラン)

Canada Pension Plan(CPP)はカナダで働く人が毎月給与から天引きされる年金保険料に基づく年金だ(雇用主も同額拠出)。自営業者は雇用主・被雇用者双方分を自分で支払う。

受給開始は60〜70歳(標準は65歳)。早く受け取るほど月額は減り、遅くなるほど増える。受給額は拠出年数と拠出額によって異なり、最大月額は2024年時点で約1300カナダドル超(約14万6900円超)(年度によって変動、カナダ政府資料参照)。

永住者(PR)・カナダ市民権者が対象だが、就労ビザで働いていた期間の拠出も累積する(ただし日本に戻った後は受け取れない年数分は損になる可能性がある——日加社会保障協定の確認が必要)。

OAS(老齢保障)

Old Age Security(OAS)は拠出に関わらず65歳以上で40年以上カナダに居住した人が受け取れる基礎年金だ(部分受給の場合もある)。

最大受給額は2024年時点で月約700〜800カナダドル程度(インフレ連動で毎年変動)。高所得者には「OAS claw-back(返還制度)」がある。

TFSA・RRSPとの組み合わせ

公的年金だけでカナダの老後を支えることは難しい。そのため「RRSP(退職貯蓄プラン)」と「TFSA(非課税貯蓄口座)」という私的積み立て制度を組み合わせるのが標準的な老後設計だ。

RRSPは拠出時に税控除があり、引き出し時に課税される。TFSAは拠出時の控除はないが運用益・引き出し時非課税。役割が異なるため両方活用するのが基本だ。

日本の年金との関係

日加社会保障協定により、日本とカナダの保険料の二重加入は原則免除される。また両国の加入期間を合算して受給資格を判定できる。

「カナダで何年働いてから帰るか」「老後はどちらの国に住むか」によって最適な戦略が変わる。長期滞在を検討している場合、ファイナンシャルプランナー(CFP)への相談を早めに検討したい。

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