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気候・防災

バンクーバーは「涼しい街」だったが、熱波で50度近くを記録した年がある

2021年6月にカナダ・ブリティッシュコロンビア州を襲った記録的熱波「ヒートドーム」は、冷房設備のほとんどない住宅街に壊滅的な影響を与えた。在住者が夏の熱波に備えるための情報を解説する。

2026-07-03
熱波気候変動バンクーバー防災

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カナダは寒い国、というイメージは強い。バンクーバーは夏も涼しく、冷房なしで過ごせる街——そう思って移住してきた人が、2021年の夏に現実を突きつけられた。

2021年6月末、ブリティッシュ・コロンビア州リットンで気温49.6℃を記録した(カナダの観測史上最高気温、Environment and Climate Change Canada発表)。バンクーバー市内でも38〜42℃前後が数日続き、冷房のない住宅で数百人が熱関連死亡と報告されたとされる(当時の報道による)。

なぜ冷房がない家が多いのか

バンクーバー(および多くのカナダ西海岸都市)の住宅は、歴史的に夏が涼しかったため冷房設備が標準装備ではない。多くのアパートやコンドミニアムにはエアコンがなく、あっても古い窓型クーラーが1台あるだけという物件が多い。

「夏が涼しい」という前提で設計された建物に、気候変動による記録的熱波が来た。これが甚大な被害を生んだ構造的な要因だ。

近年の変化

2021年以降、バンクーバーとその周辺都市では住宅への冷房設備設置が急速に増えた。新築物件ではクーリングシステムの設置が求められるようになり、既存住宅でも窓型エアコンやポータブルエアコンの需要が高まっている。

ただし、賃貸物件の場合は大家が設置費用を負担しないことも多く、依然として「夏の暑さに対応できていない」住宅は存在する。

在住者の夏の備え

バンクーバー周辺に住む場合、次の備えが実用的だ:

  • ポータブルエアコンの確保: 7月前に買っておかないと、熱波が来ると売り切れる。相場は700〜1,200CAD程度(推定)。
  • クーリングセンターの場所確認: 市は熱波時に公共施設(図書館・市民センター等)を冷房シェルターとして開放する。事前に場所を把握しておく。
  • 水分補給と遮光: 北緯49度のバンクーバーは夏の日照時間が長い。夜9時近くまで日が差すことがある。遮光カーテンが有効。

7月はBC州の最も暑い月

統計的にBC州の最も暑い月は7〜8月だ。バンクーバーの平均最高気温は22℃前後だが、熱波が来ると一気に35〜40℃に達することがある。「カナダだから暑くない」という先入観は、BC州の夏においては成立しない。

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