トロントの「どの地区に住むか」問題——在住日本人が選びがちなエリアと実態の差
トロントは140以上の地区(ネイバーフッド)に分かれており、家賃・交通・安全性・コミュニティが地区によって大きく異なる。在住日本人に人気のエリアと、実際に住んでみての評価を解説する。
この記事の日本円換算は、1CAD≒113円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
トロントに来る前に「どこに住もうか」とGoogleマップを眺めても、地区の性格はなかなか分からない。同じ「トロント市内」でも、ダウンタウンのコンドミニアムと郊外のタウンハウスでは生活コスト・利便性・コミュニティが別世界に近い。
ダウンタウン周辺(Bay Street Corridor / Entertainment District)
徒歩圏内にオフィス・レストラン・交通機関が集中する最も利便性の高いエリア。1ベッドルームの家賃は月2,500〜3,200CAD(約28万2,500〜36万1,600円)が相場(推定)。コンドミニアムが多く、日本人駐在員・留学生が比較的多い。
欠点は生活費が全体的に高く、緑が少ないこと。週末は観光客も多く賑やかすぎると感じる人もいる。
North York / Midtown
ダウンタウンから地下鉄で30分程度の距離。家賃はダウンタウンより低く、スーパー・図書館・公園が揃っている。ファミリー層に人気がある。特にYonge Street沿いの地区はコリアンタウンがあり、アジア系食材を入手しやすい。
Scarborough / North Scarborough
東側の郊外エリアで、東アジア・南アジア系移民が多く、アジア系スーパー・レストランが充実している。家賃はトロント市内で最も低い水準になることがある(推定)。交通機関のアクセスが弱く、車が必要になるエリアも多い。
Etobicoke(西側)
西側の郊外エリア。空港(ピアソン国際空港)に近く、中級〜高級住宅が多い。ダウンタウンへの電車通勤は可能だが、時間はかかる。
在住者の選択傾向
日本人・日系コミュニティが比較的集まっているのは、North York(特にYonge–Sheppard周辺)やダウンタウンのコンドミニアム地帯だ。「日本食スーパー(サンシャインマーケット等)に近い場所」を優先して選ぶ人もいる。
「最初はダウンタウンに住んで利便性を享受し、慣れてきたら家賃の安い郊外に引っ越す」というパターンが多い。地区を変えると生活の質が変わるため、1〜2年ごとに住み替える在住者も珍しくない。