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ベルン——首都なのに静かな街と連邦制の分散型政治

スイスの首都ベルンは人口13万人の小都市。連邦議会はあるが首都らしい喧騒はない。ベルンの生活感と、スイスの連邦制が首都を「目立たせない」理由を解説。

2026-04-14
ベルン首都連邦制生活

この記事の日本円換算は、1CHF≒175円で計算しています(2026年4月時点)。

「スイスの首都はどこ?」と聞かれて即答できる人は少ない。ジュネーブでもチューリッヒでもなく、ベルン(Bern)だ。

人口約13万人(チューリッヒの3分の1以下)。街の中心を馬蹄形に流れるアーレ川、石造りのアーケード(ラウベン)、市内にクマが暮らす公園——どこを見ても「首都らしい雄大さ」がない。それがベルンの特徴でもある。

連邦制と首都の関係

スイスは26のカントン(州)が集まる連邦国家で、政治権力はカントンに大きく委ねられている。連邦議会・連邦参事会(内閣)はベルンにあるが、「首都として機能を一極集中させない」という思想が設計の根底にある。

司法機能はローザンヌ、金融はチューリッヒ、国際機関はジュネーブ、製薬はバーゼル——主要機能が複数の都市に分散している。ベルンはそのうちの一つにすぎない。

生活のしやすさ

住居費はチューリッヒやジュネーブより安く、2LDKで月CHF 1,800〜2,500(約31.5万〜43.8万円)が相場圏だ。自転車で市内を移動でき、旧市街地(ユネスコ世界遺産)は徒歩圏に収まる。

公務員・政府機関・大使館勤務の外国人が多く住む街で、国際色があるわりに生活ペースはゆっくりしている。チューリッヒのような都市の圧力がなく、「落ち着いた場所に住みたい」という在住外国人に選ばれることがある。

日本大使館はベルンにある

スイス在住の日本人にとって実用的な情報として、日本大使館はベルンに置かれている。パスポート更新・各種証明書の発行・緊急時の連絡先はベルンの大使館が窓口だ(ジュネーブには総領事館)。

ベルンは「地味だが機能的」という印象の街で、一度住むと静けさが心地よくなる、という在住者の声がある。

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