チーズとチョコレートの国——スイス食文化と在住者の食生活
フォンデュ・ラクレット・チョコレートなど、スイスの食文化は独特。在住日本人の食生活の実態と、日本食の入手方法・スーパーの使い方まで解説します。
この記事の日本円換算は、1CHF≒175円で計算しています(2026年4月時点)。
スイス料理といえばフォンデュとラクレット。チーズを使った料理が多く、チョコレートも世界的なブランドが揃う。ただし在住者の食生活の実態は、スイス料理一辺倒ではなく、現地食・日本食・国際料理をミックスしたものになっている。
フォンデュとラクレット:冬の食卓
チーズフォンデュはスイス全土で食べられるが、特に冬の料理として定着している。グリュイエールチーズとエメンタールチーズを白ワインで溶かし、パンをつけて食べるスタイルが基本だ。
レストランでのフォンデュは一人前25〜40CHF(約4,400〜7,000円)。自宅でキャクロン(専用鍋)を使って作る在住者も多く、材料費だけなら一人10〜15CHF(約1,750〜2,600円)で作れる。
ラクレットはスイスのValais州起源のチーズ料理で、半球状のチーズを熱でとかしてじゃがいもにかけるスタイル。レストランより家庭料理として食べられることが多い。
スーパーで買える食材の話
スイスのCoopとMigrosは品揃えが充実しており、欧州各地の食材が揃う。イタリア食品・フランス食品・アジア食材のコーナーも多くの店舗に設けられている。
ただし日本の調味料(醤油・みりん・だし)は一部の大型店かアジア系スーパーでしか手に入らない。チューリッヒ市内には「Nishi Foods」「Asia Food Markt」などの日系・アジア系スーパーがあり、日本米・豆腐・納豆(冷凍品)も手に入る。価格は日本の2〜3倍が目安だ。
チョコレートの産地に住む感覚
リンツ・トブラローネ・スプリュングリー・フェイなど、スイスのチョコレートブランドは国内でも日常品として売られている。スーパーの棚にはスイスブランドの板チョコが並び、100g当たり2〜4CHF(約350〜700円)程度で買える。
「スプリュングリー」はチューリッヒ発祥の老舗で、本店はチューリッヒのパラーデプラッツ駅近く。観光客向けの高級ラインもあるが、地元の人がカフェとして普通に使う店でもある。
外食の選択肢
チューリッヒの外食シーンは非常に多様で、トルコ料理・タイ料理・ベトナム料理・インド料理など各国料理のレストランが充実している。
日本料理レストランも複数あり、寿司・ラーメン・居酒屋スタイルの店が在住日本人と地元スイス人の両方に利用されている。ラーメン1杯は20〜28CHF(約3,500〜4,900円)が相場だ。
チューリッヒ駅周辺の「Viadukt」エリアはカフェ・レストランが集まるエリアで、ランチを取る在住者に人気がある。
日本人が感じるスイス料理の印象
スイス料理は豊かな反面、野菜が少なくカロリーが高いと感じる日本人も多い。肉・チーズ・じゃがいも中心の食事は冬場は体が温まるが、毎日続けるのは難しいという声も聞く。自炊でバランスを取るか、外食でアジア系料理を取り入れる在住者が多い。