お金・税金
源泉徴収か確定申告か——スイスの外国人税務と所得申告の選択
スイスの外国人は在留資格と収入に応じて課税方式が変わる。源泉徴収(Quellensteuer)対象のBパーミット保持者と、確定申告が必要になるケースを解説。
2026-04-16
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この記事の日本円換算は、1CHF≒175円で計算しています(2026年4月時点)。
スイスの税制は連邦・カントン・市町村の3層構造だ。同じ給与でもチューリッヒ市とツーク州では税率が大きく異なり、実質的に「どのカントンに住むか」が税負担を左右する。
Bパーミット保持者の源泉徴収
在留資格Bパーミットを持つ外国人(スイス人配偶者なし)は、原則として給与から「Quellensteuer(源泉徴収税)」が天引きされる。雇用主が計算・納付するため、基本的に確定申告(Steuererklärung)が不要なのが特徴だ。
源泉徴収税率は給与・カントン・家族状況によって異なる。チューリッヒ州で年収CHF 120,000(約2,100万円)の独身者なら、源泉税率はおおよそ25〜30%前後だ。
確定申告が必要になるケース
以下の条件を満たす場合、Bパーミット保持者でも確定申告が義務または選択可能になる:
- 年収がCHF 120,000(約2,100万円)を超える
- 不動産収入・副収入・投資利益がある
- スイス国外に資産(日本の銀行口座・証券口座等)を持つ
- 確定申告を申請することで税額が減る可能性がある場合(医療費・保育費・通勤費等の控除)
確定申告を自発的に申請する制度(Antrag auf nachträgliche ordentliche Veranlagung)があり、選択すると源泉徴収の代わりに通常の課税計算が適用される。医療費や保育費を多く払っている場合は確定申告の方が有利になるケースがある。
Cパーミット以上は確定申告義務
定住許可(Cパーミット)取得後は、外国人もスイス市民と同様に毎年確定申告が義務になる。申告書はカントンの税務局(Steueramt)から届き、期限は通常3月31日(延長申請可)。
無料の確定申告ソフト(カントン提供のTaxMeOnline等)や、有料の税理士サービス(CHF 200〜500、約3.5万〜8.8万円)を利用する選択肢がある。
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