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医療・保険

スイスの義務的医療保険(Krankenkasse)——保険料月400〜600CHFの仕組み

スイスに住む全員が加入義務を負う医療保険Krankenkasse。保険料の決まり方・フランチャイズの選択・比較サービスの使い方まで解説します。

2026-04-06
スイス医療保険Krankenkasse健康保険生活費

この記事の日本円換算は、1CHF≒175円で計算しています(2026年4月時点)。

スイスに住民登録すると、3ヶ月以内に医療保険(Krankenkasse)への加入が義務となる。保険料は月400〜600CHF(約7万〜10.5万円)が平均的な水準で、チューリッヒ在住の30代なら月450〜550CHF程度を見込んでおくとよい。

保険料の決まり方

Krankenkasseの保険料は3つの要素で決まる:

  1. 居住カントン(州):医療費の地域差を反映。チューリッヒとアッペンツェルでは同じプランでも保険料が異なる
  2. 年齢:18歳未満・18〜25歳・26歳以上の3区分
  3. フランチャイズ(自己負担額の年間上限):選択した金額によって保険料が変わる

比較サービスの「Comparis」や「Priminfo」を使うと、保険会社ごとの料金を一覧で確認できる。毎年11月30日までに翌年分の乗り換え手続きをすることで、安い保険会社に移ることができる。

フランチャイズとは何か

フランチャイズとは、年間の自己負担上限額のことだ。300CHF・500CHF・1,000CHF・1,500CHF・2,000CHF・2,500CHFから選べる。

フランチャイズを高く設定するほど月額保険料が下がる。健康で医療機関にほとんど行かない人は、最大の2,500CHFを選んで保険料を抑える戦略が有効だ。逆に持病がある・妊娠中・子どもがいる場合は低いフランチャイズの方が結果的に安くなる場合もある。

フランチャイズを使い切った後も、治療費の10%(自己負担率、Selbstbehalt)を年間700CHFを上限に支払う仕組みになっている。

基本保険と補足保険

Krankenkasseには「基本保険(Grundversicherung)」と「補足保険(Zusatzversicherung)」がある。

基本保険はスイス全国で内容が統一されており、医師・薬・入院の基本的なカバーが含まれる。保険会社が自由に内容を変えることはできない(価格は変えられる)。

補足保険は任意で、個室入院・代替医療・歯科治療・海外医療カバーなど、基本保険ではカバーされない部分を上乗せするものだ。健康状態の審査があり、既往症があると加入を断られることもある。

日本人在住者がよく選ぶ構成

多くの日本人在住者が選ぶのは、フランチャイズ1,500〜2,500CHFの基本保険のみ。健康な20〜40代なら、補足保険なしで月330〜480CHF(約5.8万〜8.4万円)程度に抑えることができる。

歯科治療は基本保険でカバーされないため別途費用がかかる(一般的な治療で1回200〜400CHF)。スイスでは年1〜2回の定期検診を続ける人が多い。

加入手続きの流れ

  1. ComparisなどのサイトでプランとフランチャイズをShoppings
  2. 保険会社(Helsana・CSS・Swica・Concordia等)に直接申し込み
  3. 保険証(Versicherungsausweis)が届いたら医療機関で提示

入国後3ヶ月以内に加入義務があるが、遡及適用(Retroactivity)があるため急がなくても加入は可能。ただし保険料は遡って請求されるので早めに動いた方が実務上は楽だ。

スイスの医療水準は高く、病院の待ち時間も日本より短いケースが多い。保険料の高さは確かだが、いざというときのカバーは手厚いという評価が在住者の間で一般的だ。

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