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文化・生活

日曜の静寂——洗濯機も禁止?スイスの「日曜厳守」文化

スイスでは日曜日に洗濯機を回すことが法律や集合住宅のルールで制限される場合があります。日曜の静寂文化と、在住外国人が最初に戸惑うルールを解説します。

2026-04-10
スイス文化日曜日ルール集合住宅

スイスに住み始めた外国人が最初に驚く文化のひとつが「日曜日の静寂」だ。日曜は原則として騒音を立ててはいけない——これはスイスの集合住宅で広く浸透しているルールであり、地域によっては法律で支えられている部分もある。

何が禁止されているのか

集合住宅(Mehrfamilienhaus)の多くは「Hausordnung(建物利用規則)」に日曜・祝日の騒音制限が明記されている。典型的な内容は:

  • 洗濯機・乾燥機:日曜・祝日は使用禁止(多くの集合住宅で22時〜翌朝7時に加え日曜全日禁止)
  • 芝刈り機・電動工具:日曜・祝日は禁止
  • 楽器演奏:時間制限(深夜や日曜の制限が多い)
  • テレビ・音楽:隣近所に聞こえない音量に制限

これは法律で一律に定められているわけではなく(スイスには連邦レベルの「日曜静寂法」は存在しない)、カントン・市町村の条例や集合住宅のハウスルールによる。ただし多くの都市で夜間騒音(22時〜7時)は条例で規制されており、日曜日の昼間も実質的に慣習として静寂が保たれている。

スーパーは日曜休業が多い

チューリッヒ・ジュネーブなどの主要都市では、駅構内や空港のスーパーは日曜も開いているが、一般的な街中のCoopやMigrosは日曜休業が多い。これも「日曜静寂」の延長線上にある文化だ。

土曜日の午後に1週間分の食料品を買い込む習慣は、スイス在住者の間で自然と身についていく。

隣人トラブルの火種になりやすい

日本では「夜9時以降に洗濯機を回すのは気を遣う」くらいの感覚だが、スイスでは日曜に洗濯機を使ったことで隣人から注意を受けたという在住者の話は珍しくない。ハウスルールに明記されている場合、違反が繰り返されると大家から警告を受けることもある。

入居時にHausordnungをしっかり読んでおくことで、想定外のトラブルを避けられる。

日曜の過ごし方がスイス流

日曜に騒がしいことをしないかわりに、スイス人の日曜の過ごし方は「外に出る」が基本だ。ハイキング・サイクリング・湖でのスワム・家族での外食——屋外で静かに過ごすという日曜の過ごし方が浸透している。

チューリッヒ湖畔は日曜になると散歩・ランニング・SUPボードをする人で賑わい、カフェのテラス席は午前から混んでいる。日曜に家で騒ぎたい、という発想自体があまりないのかもしれない。

在住者からすると「最初は不便だが慣れる」という意見が多い。静かな日曜日の朝に窓を開けて、近所の鳥の声だけが聞こえる環境は、スイス生活の静かな贅沢のひとつだという声もある。

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