Kaigaijin
海外在住日本人のメディア
文化・社会

スイスデザイン——タイポグラフィ・建築・プロダクトデザインの伝統

Helveticaはスイス生まれ。グリッドシステム・スイス様式(インターナショナルタイポグラフィ様式)はデザイン世界の基礎を作った。スイスのデザイン文化とその背景を解説。

2026-04-21
デザインHelveticaタイポグラフィ建築文化

デザインの世界で最も多用されるフォントの一つ、Helveticaはスイス生まれだ。1957年にマックス・ミーディンガーとエドゥアルト・ホフマンがバーゼルで開発し、「スイス様式(International Typographic Style)」の象徴となった。

今でも世界中の案内板・企業ロゴ・行政書類に使われ続けている。

グリッドシステムの発明

スイスのグラフィックデザイナーたちは1950〜60年代、「グリッドシステム」を体系化した。テキストと画像を数学的な格子(グリッド)に沿って配置することで、複雑な情報を整理する設計手法だ。

ヨゼフ・ミュラー=ブロックマンの著作はデザイン学校の教科書となり、このアプローチはウェブデザインのレスポンシブレイアウトにまで繋がる。

建築とプロダクトデザイン

スイスには世界的な建築家が多い。ル・コルビュジエ(出身はスイス・ラ・ショー=ド=フォン)、ペーター・ズントー(テルメ・ヴァルス設計者、プリツカー賞受賞)、ヘルツォーク&ド・ムーロン(北京オリンピックの鳥の巣設計)。

プロダクトデザインではリーメント(Lamy)・ビクトリノックス・バウハウス影響下のスイス工業デザインが国際的に評価されてきた。

在住者が感じるデザインの空気

スイスに住むと、公共の案内表示・交通機関の時刻表・行政書類に至るまで、情報のレイアウトが整理されていることに気づく。「余白を大切にする」「過剰な装飾を排除する」というスイスデザインの哲学が生活空間に染み込んでいる。

デザイン系の仕事をしている外国人にとって、スイスはその哲学を「空気として吸う」場所という側面がある。

コメント

読み込み中...