社会・文化
スイスの銃所持文化:民兵制度と家庭に眠る軍用ライフルの現実
スイスは国民皆兵制度の名残で銃所持率が高い国だ。軍用ライフルの返却問題、銃規制の変遷、在住外国人から見たこの文化の違和感を解説する。
2026-07-02
銃軍隊文化
この記事の日本円換算は、1CHF≒178円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
スイスは世界有数の銃所持率を誇る国だ(推定)。これには歴史的な背景がある。スイスでは成人男性に兵役義務があり、かつては除隊後に軍用ライフルを自宅で保管することが認められていた。
民兵制度と銃
スイスの徴兵制度では男性市民が軍事訓練を受け、予備役として軍の一員になる。以前は軍用のアサルトライフル(Sturmgewehr)を自宅保管することが慣行だったが、EU規制との調整により2011年以降は除隊時に返却するか、スポーツ射撃クラブを通じた条件付き保管に変更された。
現在でも民間での銃所持は合法で、スポーツ射撃や狩猟のための銃は申請・許可を経て所持できる。ただし弾薬の自宅保管には条件がある。
射撃が「スポーツ」である文化
スイスの多くの市町村にはSchützenhaus(射撃場)があり、射撃がスポーツとして定着している。夏には野外射撃大会が各地で開かれ、老若男女が参加する地域行事になっている場合もある。
日本人には「なぜ市民が銃を持つのか」という感覚的な疑問が先に来るが、スイスでは「緊急時に市民が国を守る」という民兵思想の延長として位置づけられてきた背景がある。
在住外国人と銃文化
外国人がスイスで銃を所持するには滞在許可と追加の申請が必要で、実際に所持する在住外国人は少ない。ただしスポーツ射撃クラブへの参加は開かれており、文化体験として試す在住者もいる。
コメント
読み込み中...