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スイスの騒音規制——夜10時以降にシャワーを浴びると通報される国

スイスでは夜間の騒音規制が厳しく、シャワーや洗濯機の使用でも苦情が来ることがある。在住者が知るべき騒音ルールを解説します。

2026-05-12
スイス騒音生活ルール賃貸マナー

この記事の日本円換算は、1CHF≒170円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(CHF)の金額を基準にしてください。

スイスでは夜10時以降にシャワーを浴びると、隣人から苦情が来ることがある。洗濯機を回せば管理人から警告文が届く。冗談ではない。スイスの騒音規制は世界でもトップクラスに厳しい。

Ruhezeit(静寂時間)の基本ルール

スイスの賃貸契約書や住宅規則(Hausordnung)には「Ruhezeit」が明記されている。一般的な時間帯は以下の通り。

  • 夜間: 22:00〜7:00
  • 昼休み: 12:00〜13:00(地域・建物による)
  • 日曜・祝日: 終日

この時間帯は「生活騒音を最小限にする」義務がある。掃除機、洗濯機、楽器演奏はもちろん、大きな声での会話やテレビの音量にも注意が必要だ。

シャワー問題は本当か

「夜10時以降のシャワー禁止」は都市伝説のように語られるが、実際には建物の規則次第だ。多くのHausordnungでは22時以降のシャワーを明確に禁止していないものの、「不必要な騒音を避けること」という包括的な条項がある。

古い建物は防音性が低く、上階のシャワー音が下の階に響く。仕事で帰りが遅い人が23時にシャワーを浴びて苦情が来た、という話は在住者の間でよく聞く。対策としては、シャワーマットを敷く、短時間で済ませる、引っ越し前に建物の築年数と防音性を確認する、といったところだ。

日曜日は「何もしない日」

スイスの日曜日は本当に静かだ。店は閉まり、芝刈り機は動かず、洗濯物を干すことすら禁止されている建物もある。DIYの工事音を出そうものなら、警察に通報される可能性がある。

この静寂は法律と地域条例に裏打ちされたものだ。商店の営業規制(Ladenöffnungszeiten)により、日曜日に営業できるのは駅構内や観光地の一部店舗に限られる。在住日本人にとっては、日曜日に買い物できないストレスと、静かな休日を過ごせる心地よさが背中合わせだ。

違反するとどうなるか

まず隣人から直接苦情が来る。それでも改善しなければ、管理会社や大家を通じて正式な警告(Abmahnung)が届く。繰り返すと最悪の場合、契約解除の理由になり得る。

警察への通報もある。深夜のパーティーなどで110番(スイスでは117番)に通報されると、警察が来て注意される。罰金が科されることもあり、金額はカントン(州)によるが100〜300CHF(約17,000〜51,000円)程度。

在住者の知恵

長くスイスに住んでいる人は「引っ越しの挨拶」を欠かさない。チョコレートを持って隣人に自己紹介する。名前と顔を知っている相手に対しては、人はいきなり通報しにくい。逆に顔も知らない隣人の騒音は容赦なく報告される。

音に敏感な社会を息苦しいと感じるか、静かで快適だと感じるかは人による。ただ一つ確実なのは、スイスで快適に暮らすには「音」への意識が不可欠だということだ。

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