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中国の朝食は外で食べるもの——早餐文化と消えゆく路上の湯気

中国の都市部では朝食を自宅で作る人が少ない。路上の屋台やチェーン店で包子・油条・豆浆を買う早餐文化と、都市再開発による変化。

2026-05-25
朝食早餐屋台食文化都市

この記事の日本円換算は、1CNY≒21円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(CNY)の金額を基準にしてください。

朝6時半の上海。地下鉄の出口付近に、湯気を上げる屋台が並ぶ。包子(バオズ、肉まん)CNY 2(約42円)、油条(ヨウティアオ、揚げパン)CNY 3(約63円)、豆浆(ドウジャン、豆乳)CNY 4(約84円)。合計CNY 9(約189円)で、温かい朝食が完成する。

中国の都市部では、朝食を自宅で作る人が驚くほど少ない。2020年の調査では、都市部の労働者の約65%が「平日の朝食は外で買う」と回答している。自宅のキッチンは夕食用で、朝は外で済ませるのが合理的だと考えられている。

地域で全く違う朝食

中国の朝食は地域差が激しい。

上海なら生煎包(シェンジエンバオ、焼き小籠包)と粢饭糕(ツーファンガオ、もち米の揚げ物)。広州なら早茶(ザオチャ)で飲茶を2時間かけて食べる。武漢なら热干面(ルーガンミエン、ごまだれ和え麺)。西安なら肉夹馍(ロウジャーモー、肉挟みパン)と胡辣汤(フーラータン、スパイシースープ)。

同じ「中国の朝食」でも、2,000km離れれば全く別の料理になる。日本の朝食が全国的にご飯・味噌汁・焼き魚で共通しているのとは対照的だ。

消えゆく路上の屋台

都市再開発と食品衛生規制の強化で、路上の朝食屋台は年々減っている。上海では2015年以降、多くの路上屋台が撤去された。代わりに、チェーン店型の早餐店や、コンビニの温かい食品コーナーが増えている。

味は屋台のほうがいい。しかし衛生面は店舗のほうが安心だ。この二律背反の中で、多くの在住者は「なじみの屋台が消えた」ことを惜しんでいる。

日本人駐在員の朝

日本人が多く住む上海の古北地区や虹橋地区には、日系のベーカリーやコンビニもある。ただ、中国式の朝食に慣れると、パンと牛乳の朝食がどうにも物足りなくなる。

出勤途中に包子を2つ買い、歩きながら食べる。コーヒーではなく豆浆を飲む。このリズムに体が馴染んでくると、中国の朝の活気が心地よくなる。CNY 10以下で毎日違うものが食べられる朝食文化は、中国生活の地味だが確実な楽しみの一つだ。

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