中国の祝日カレンダーは毎年変わる——振替出勤日の罠と「ゴールデンウィーク」の正体
中国の祝日は国務院が毎年発表し、連休前後に振替出勤日(调休)が設定される。在住者が混乱する祝日システムの構造と対策。
この記事の日本円換算は、1CNY≒21円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(CNY)の金額を基準にしてください。
中国の祝日は、日本のように法律で「何月何日」と固定されていない。毎年11〜12月に国務院(中国の内閣に相当)が翌年の祝日カレンダーを発表する。発表されるまで、翌年のいつが休みかわからない。
さらに混乱するのが「调休(ティアオシュー)」——振替出勤日だ。7連休を作るために、前後の土曜日を出勤日にする。つまり「連休だけど前後の週末は出勤」という構造が毎年発生する。
中国の主要な祝日
| 祝日 | 時期 | 連休日数 | 振替出勤 |
|---|---|---|---|
| 元旦 | 1月1日前後 | 3日 | なし or 1日 |
| 春節(旧正月) | 1〜2月(旧暦) | 7日 | 前後の土曜2日 |
| 清明節 | 4月上旬 | 3日 | なし or 1日 |
| 労働節 | 5月1日前後 | 5日 | 前後の土曜1〜2日 |
| 端午節 | 5〜6月(旧暦) | 3日 | なし or 1日 |
| 中秋節 | 9〜10月(旧暦) | 3日 | なし or 1日 |
| 国慶節 | 10月1日前後 | 7日 | 前後の土曜2日 |
春節と国慶節は「黄金周(ゴールデンウィーク)」と呼ばれる7連休だが、前後の土曜出勤を含めると、実際の休暇日数は5日程度だ。
在住者への影響
振替出勤日を知らずに休むと、無断欠勤扱いになる。日本のカレンダーアプリは中国の祝日に対応していないことが多いので、「中国节假日」で検索して中国のカレンダーをスマートフォンに同期しておく必要がある。
もう一つの影響は移動だ。春節の帰省ラッシュ「春运(チュンユン)」では、40日間で延べ約90億人が移動する。高速鉄道の切符は発売開始日(通常30日前)に数分で売り切れる。国慶節も同様だ。
外国人にとっての実用的なアドバイス——大型連休中の国内旅行は避ける。観光地の入場料は通常の2〜3倍になり、ホテルの価格も高騰する。連休中は自宅で過ごし、連休明けの「振替出勤日」に有給を取って空いた観光地を楽しむのが、中国在住者の知恵だ。
外資系企業の対応
外資系企業では、中国の祝日に加えて「年休(年次有給休暇)」を上乗せすることが多い。法定の年休は勤続1〜10年でCNY 5日/年、10〜20年で10日/年だが、外資系では15〜20日程度を付与するケースが一般的だ。
問題は、春節期間中にオフィスが完全に閉まることだ。中国人スタッフが全員帰省し、取引先も休みになる。外国人スタッフだけがオフィスに出ても仕事にならない。結果として、外国人も春節を丸ごと休むことになる。
この「強制長期休暇」は、日本に一時帰国する絶好のタイミングでもある。ただし航空券は早期に予約しないと高騰する。12月中に春節期間のフライトを押さえておくのが定石だ。