中国企業で働くということ——海外進出企業の現地採用の実態
ファーウェイ・CATL・TikTok・BYD——中国企業の海外進出が加速している。これらの企業で日本人・外国人が現地採用されるケースが増えているが、職場文化・評価体系は独特だ。
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TikTok(ByteDance)、ファーウェイ、CATL(世界最大のEV電池メーカー)、BYD、DJI——中国企業の海外展開は2010年代後半から加速し、日本を含む各国にオフィス・工場・営業拠点を設けるケースが増えた。
これらの企業で「外国人が現地採用されて働く」というケースも確実に増えている。
中国企業の職場文化は「中国的な文脈」を色濃く持つ。代表的なのは「996(9時出社・9時退社・週6勤務)」と呼ばれる長時間労働文化だ。この言葉は特にIT・テック業界での慣行として広まり、2019〜2020年頃に中国国内でも批判的な議論が起きた。
「996は法律違反だ」という意見と「努力の証だ」という意見が対立し、習近平政権が「奮闘(フントウ)」精神を称えるコメントをしてさらに議論になった。現在も業種・会社によって差が大きいが、テック系スタートアップ・成長企業ほど長時間労働が当然視される傾向がある。
意思決定は中国本社・上位マネジメントが強く、現地法人に大きな権限が与えられていないことが多い——という点を指摘する海外現地採用者の声が多い。ただしこれは会社・業種によって異なり、一般化には注意が必要だ。
「中国語が分かること」は中国企業での現地採用において大きなアドバンテージだ。本社とのコミュニケーション、内部ドキュメントの理解——英語のみの人材は見えないハードルが生まれることがある。
一方で中国企業での勤務経験は、中国ビジネスを理解する実践的な学びの場でもある。中国の市場・消費者・サプライチェーンの感覚を身体で覚えることは、キャリアの上でのユニークな資産になりうる。
日本人が中国企業で働くケースは、日本法人への採用と中国本社・現地法人での採用の両方がある。どちらを選ぶにしても、労働条件・権利・評価体系を事前に確認し、自分の働き方の価値観と合致するかを見極めることが重要だ。