中国の電気代はスマホで払う——公共料金のモバイル決済ガイド
中国の電気・水道・ガスの支払いはAlipayやWeChatで完結する。外国人が公共料金の支払い方法をセットアップする手順と注意点。
この記事の日本円換算は、1CNY≒21円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(CNY)の金額を基準にしてください。
中国で電気代の請求書が届くことはない。紙の振込用紙もない。コンビニで支払う仕組みもない。全てスマホのアプリで完結する。AlipayかWeChatを開いて「生活缴费(生活費支払い)」を選び、電力メーターの番号を入力するだけだ。
日本から引っ越してきた直後、この仕組みの存在を知らずに電気を止められたという話はよくある。
セットアップの手順
まず必要なのは、中国の銀行口座に紐づいたAlipayまたはWeChatPayのアカウントだ。外国人でも中国の銀行口座(中国銀行、ICBC等)を開設すればモバイル決済は使える。
Alipayの場合、ホーム画面の「生活缴费」→「电费(電気代)」を選択し、都市名と电力户号(電力メーター番号)を入力して登録する。メーター番号は電力メーター本体、または大家から入手する。一度登録すれば、毎月自動でAlipayに請求が反映される。
水道(水费)、ガス(燃气费)も同じ「生活缴费」から支払える。
前払い制という落とし穴
中国の電気料金は多くの地域で前払い制(预付费)だ。残高がゼロになると電気が止まる。請求書が届いてから払う日本の後払い制とは根本的に異なる。
Alipayで残高をチェックし、CNY 100〜200(約2,100〜4,200円)ずつチャージしておくのが一般的だ。残高が一定額を下回ると通知が来る設定にもできる。
上海の一般的なマンション(2LDK)の電気代は、夏場のエアコン使用時でCNY 300〜500/月(約6,300〜10,500円)、冬場はCNY 150〜250/月(約3,150〜5,250円)が目安だ。
大家が代行するケース
古いマンションや小规模な物件では、電気メーターが大家名義のままで、大家に直接現金で支払うケースがある。この場合、大家が電気代に上乗せして請求してくるリスクがある。
賃貸契約時に「电表是否是独立的?(電力メーターは独立していますか?)」と確認しておくことを推奨する。独立メーターであれば、自分のAlipayで直接支払えるので透明性が高い。
中国では公共料金の支払い1つとっても、モバイル決済が前提の社会設計になっている。AlipayかWeChatのセットアップは、入国後の最優先タスクの一つだ。