食の安全への関心——食品スキャンダルの歴史と在住者の自衛策
2008年の粉ミルク事件をはじめ、中国では食品安全問題が繰り返されてきた。在住外国人が実践する食品選びの自衛策、信頼できる購入先、現在の状況を解説する。
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中国に来る前に「食べ物は大丈夫?」と心配する人は多い。実態は「気にしすぎも楽観しすぎもせず、ポイントを押さえれば問題ない」というのが在住者の大多数の感覚だ。
過去の主な食品安全問題
最も大きかったのが2008年の三聚氰胺(メラミン)混入粉ミルク事件。乳児6名が死亡し、30万人以上が健康被害を受けた。これを受けて中国では食品安全法が2009年に施行され、2015年に改正強化された。
その後も「地溝油(廃油を再精製した食用油)」「農薬残留野菜」「不正表示肉」などの問題が断続的に報道されてきた。
現在の状況
監督体制は以前より整備されており、大手スーパーや輸入食品店ではQRコードでトレーサビリティを確認できる商品も増えている。外資系ブランドの食料品(日系・欧米系)は品質管理が厳しいことが多く、在住外国人に支持されている。
在住者の実践的な自衛策
①購入先を選ぶ:Ole'(オーレ)、City Super、Metro(麦德龍)などの外資系・高級スーパーは品質管理が比較的厳格。Walmartや大型ローカルスーパーも悪くないが、生鮮品は産地確認を習慣にする。
②有機・認証食品を活用:「有机(ユウジー)」表示の有機食品は一般品より30〜50%高いが、农药残留(農薬残留)リスクが低い。
③輸入食品を活用:タオバオ、盒马(フーマー)などのECで日本・オーストラリア産の肉・乳製品・調味料が手に入る。
④外食は店の回転率で判断:混んでいるローカル食堂のほうが食材の鮮度が高いことが多い。がらがらの店は仕込みが滞留しやすい。
食の安全問題は「全面的に危険」でも「気にする必要がない」でもない。情報を集めながら購入先を選ぶ習慣をつけると、かなり安心して中国の食生活を楽しめる。