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中国の留学ブームは終わったのか——海外大学院志向の変化

2010年代に急拡大した中国人の海外留学が、近年変化している。米中関係の悪化・ビザ審査の厳格化・国内就職難が重なり、「留学すれば有利」という前提が揺らいでいる。

2026-06-27
留学海外大学院キャリア

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2010年代、中国人留学生の数は急増した。米国・英国・オーストラリア・カナダの大学院に中国人学生が多数進学し、大学院修士課程では中国人が最大規模の外国人グループになる大学も珍しくなかった。

「海外の有名大学院を卒業すれば、中国に戻って良い就職ができる」という前提があった。


その前提が2020年代に入って揺らいでいる。米中関係の悪化・米国政府によるビザ審査の厳格化(特に理工系・AI・軍関連分野の中国人への規制強化)は、中国人学生の米国留学のハードルを上げた。

一方、中国国内の高学歴労働市場も変化した。帰国した留学生(「海龟(ハイグイ)」、「海外の亀」という意味)を無条件に優遇する時代は終わり、国内の有力大学(北京大・清華大・復旦大など)卒業生との差が小さくなっているという見方がある。「留学のコスト対効果が下がった」という感覚が広まっている。


それでも海外留学がなくなるわけではない。英国・オーストラリア・シンガポール・日本への留学は続いており、特に英国はビジネス・法律・経営系の大学院に中国人が多い。

日本への留学生も多く、中国は日本への外国人留学生の最大グループだ(各年の日本学生支援機構データ)。日本語・日本ビジネス・日本文化への関心、比較的低い学費と生活費が選択理由として挙げられる。


「留学帰国後に日本系企業に就職する」「中国法人で日中ビジネスの橋渡しをする」というキャリアパスは今も存在しており、日本留学経験者はこのルートの候補になりやすい。

海外留学の「価値」はコストと目的次第で大きく変わる。目的を明確にしてから渡航することが、かつてより重要になっている。

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