WeChat Pay・Alipay——中国のキャッシュレス社会と外国人の対応策
中国のキャッシュレス化は世界最先端。WeChat PayとAlipayが日常を支配する社会で、外国人がどう対応するかを口座開設から実際の使い方まで解説します。
この記事の日本円換算は、1CNY≒21円で計算しています(2026年4月時点)。
中国では現金を持ち歩かなくてもほぼすべての場所で買い物ができる。屋台・タクシー・コンビニ・病院・個人経営の小さな食堂まで、QRコードをスマートフォンでスキャンする決済が当たり前になっている。現金しか持っていないと、逆に不便を感じる場面が出てくるほどだ。
WeChat PayとAlipayの違い
中国の2大キャッシュレス決済は「WeChat Pay(微信支付)」と「Alipay(支付宝)」で、市場をほぼ二分している。
WeChat Pay:日常の個人間送金・割り勘・連絡ツールとの統合が強み。WeChat(メッセージアプリ)と一体化しており、「ランチ代を後で送って」という場面での個人送金が非常に手軽だ。
Alipay:EC(淘宝・天猫)との統合が強み。海外送金・外貨両替機能が充実しており、外国人向けの機能開発に力を入れている。クレジットカードのようなスコアリング機能(芝麻信用)も持つ。
外国人がWeChat Pay・Alipayを使うには
以前は中国の銀行口座がないと使えなかったが、現在は外国のクレジットカード(Visa/Mastercard)を紐づける形で外国人もWeChat PayとAlipayを使えるようになっている。
Alipayの外国人向け対応(2024年以降に改善):
- 海外のクレジットカードで決済可能
- Alipayアプリをインストールし、パスポートで本人確認
- 一定の利用上限(月2,000CNY程度から)があるが、日常の小額決済は可能
WeChat Pay:外国クレジットカードの紐づけが可能になっており、WeChat Payの残高チャージや日常の小額決済に使える(上限あり)。
より快適に使うには中国の銀行口座(招商銀行・中国銀行等)との紐づけが必要で、そのためには中国の携帯番号とパスポートが必要になる。
中国銀行口座の開設
外国人が中国の銀行口座を開設するには:
- パスポート
- 中国の居住証明(賃貸契約書等)
- 在留資格(就労・学生ビザ)
銀行によって求める書類が異なり、英語対応の窓口がある国際支店(招商銀行・中国銀行の主要支店)を選ぶとスムーズだ。
現金は「保険」として持っておく
WeChat PayとAlipayが使えれば現金はほぼ不要だが、アプリの不具合・通信障害・外資系カードの拒否など、例外的な場面に備えて500〜1,000CNY(約1.05万〜2.1万円)程度の現金を持ち歩く在住者は多い。
中国の地方都市・農村部では現金対応が多い場合があり、旅行時は特に注意が必要だ。
中国のキャッシュレス社会への順応は、到着後1〜2週間あれば多くの在住者が完了している。アプリを使いこなせると、中国の生活の利便性が格段に上がる。