ドイツの児童手当(Kindergeld)と外国人家族
ドイツに住む外国人家族が受給できるKindergeld(児童手当)の仕組み、申請条件、金額、手続きを在住者向けに解説します。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。
ドイツに子どもを連れて移住した家族、あるいはドイツで出産した家族が必ず向き合うのがKindergeld(キンダーゲルト)の申請だ。外国人でも条件を満たせば受給できる制度で、知らないまま申請せずにいると損をする。
Kindergeldの金額
2025年時点で子ども1人あたり月額€255(約40,800円)。子どもの人数が増えても同額が支給される(以前は子どもが増えるほど金額が増えていたが、2023年改正で一律化)。
申請が通れば、申請月または出生月まで遡って支給されるため、早めの申請が重要だ。
外国人の受給条件
受給資格はドイツ国籍に限らない。EU市民でなくても、以下の条件を満たせば申請できる。
- ドイツ国内での無制限滞在権(Niederlassungserlaubnis)または長期滞在許可を持っている
- 就労ビザ・駐在許可で在住する場合は多くが対象になる
- 観光や短期ビザの滞在は対象外
子どもがドイツ国外に住んでいる場合(例: 配偶者が子どもと共に日本に帰国している)でも、一定条件のもとで受給継続できる場合があるが、別途審査が必要になる。
申請先と必要書類
申請窓口は**Familienkasse(家族手当事務所)**で、連邦雇用エージェンシー(Bundesagentur für Arbeit)の部門だ。オンラインまたは郵送で申請できる。
主な必要書類
- Antrag auf Kindergeld(申請書)
- 子どもの出生証明書(ドイツ語翻訳が必要な場合あり)
- 親の在留許可証
- 子どもの在留許可証またはパスポート
- 親の住民登録証明書(Anmeldebescheinigung)
日本の出生証明書や戸籍謄本を使う場合は、公証済みのドイツ語翻訳を添付する必要がある。翻訳費用は書類の量にもよるが€100〜€300(約16,000〜48,000円)程度が目安。
子どもが18歳以上の場合
原則として18歳誕生日まで支給されるが、以下の条件を満たすと25歳まで延長される。
- 学業・職業訓練中(Ausbildung)
- 求職中(月収€520=約83,200円未満の場合)
- ボランティア活動(FSJやBFD等)
- 障害を持つ子ども(条件により無期限)
18歳以降の継続申請には毎年の証明書(在学証明等)提出が必要になる。
Kindergeldと日本の児童手当の関係
日本の児童手当を受給しながらKindergeldを受給することは原則できない(二重受給の禁止)。ドイツに転出届を出した場合は日本側の受給資格を失うのが一般的な扱いだ。
転勤・移住に際して、どのタイミングでどちらの手当に切り替えるかを確認しておくと、受給の空白期間を最小化できる。
申請書類の準備には想定以上の時間がかかることが多い。子どもの誕生後、または渡独直後の早いタイミングで動き始めることを勧める。