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医療・保険

ドイツの健康保険(クランケンカッセ)——どこに入るか・法定保険と民間保険の違い

ドイツでは全員が健康保険(Krankenkasse)への加入が義務付けられている。法定保険(GKV)と民間保険(PKV)の違い・外国人の選択肢・主要保険会社比較・よくある誤解を解説。

2026-04-16
健康保険KrankenkasseGKVPKVドイツ生活

この記事の日本円換算は、1EUR≒162円で計算しています(2026年4月時点)。

ドイツに住む全員が、原則として**健康保険(Krankenversicherung)**への加入が義務付けられている。「任意加入」という概念がなく、どこかの保険に入らなければいけない(出典:ドイツ社会法典)。

2種類の保険:GKVとPKV

法定保険(GKV: gesetzliche Krankenversicherung):

  • 収入の一定割合(約14〜16%、労使折半)が保険料として徴収される
  • 扶養家族も追加料金なしで加入できる
  • 会社員の場合は雇用主が半額負担

民間保険(PKV: private Krankenversicherung):

  • 年収66,600EUR超(2025年時点)または自営業者・公務員が対象
  • 保険料は年齢・健康状態・選択するプランで個人差が大きい
  • 一般に若くて健康な高収入者には安くなる場合があるが、年齢とともに保険料が上がる

外国人はどちらに入るか

会社員として就労する場合: 基本的にGKVへの強制加入。手続きは雇用主が代行することが多い。

フリーランス・自営業の場合: GKVかPKVを選択できる。ただし選択後の変更が難しいため、慎重に選ぶ必要がある。

学生の場合: 30歳以下または第14学期以下の学生は学生向けGKVレートが適用される(月110EUR前後が目安)。

主要なGKV保険会社

ドイツには約100社以上のGKVが存在するが、大手は以下(出典:各社公式サイト・独連邦厚生省):

保険会社追加保険料(Zusatzbeitrag)目安特徴
TK(Techniker Krankenkasse)約1.4%英語対応・オンラインサービス充実
DAK-Gesundheit約1.7%全国展開・外国人加入実績多い
Barmer約1.6%全国展開・サービス充実
AOK地域差あり地域密着型

「外国人が入りやすい」として在独日本人コミュニティでよく名前が挙がるのがTKとDAKだ。英語対応や書類がわかりやすいという評判がある。

GKVの保険料の計算

基本保険料率は全保険会社共通で14.6%。これに加えて保険会社が独自に設定する追加保険料率(Zusatzbeitrag)が加わる。労使折半なので、実質的に個人負担は約7〜8%程度。

月収3,000EURの場合の概算個人負担: 約3,000×8%=240EUR(約38,880円)

上限: 年収の特定額(保険料賦課上限、Beitragsbemessungsgrenze)を超えた分は保険料計算から除外される。2025年は月5,175EURが上限(出典:独連邦労働・社会省)。

注意点:ドイツ到着後すぐに手続きを

ドイツでは保険なしで医療機関を受診すると高額になる。雇用が決まっていれば雇用主が手続きを進めるが、到着直後の「空白期間」に病気やケガをするリスクがある。

来独前から旅行保険・TK等の移住者向けプランを確認し、到着後速やかに手続きを進めるのが安全だ。

加入手続きにはAnmeldung(住民登録)が必要なため、住民登録→保険加入の順序で動く。住民登録がなければ保険に入れないというリレーションだ。

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