ドイツのPfand返却、スーパー以外でも返せる。知らないと損する使い方全まとめ
ドイツのPfand(プファント)制度でペットボトルや缶を返却できる場所と、旅行者・新着者がつまずくポイントを整理。スーパー以外の返却場所や機械が受け付けないケースも解説。
この記事の日本円換算は、1EUR≒162円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。
ドイツに着いた初日、コンビニがないことに気づき、翌日スーパーで買ったペットボトルをゴミ箱に捨てようとしたら止められた。「それ返せばお金になるよ」と言われた。
Pfand(プファント)制度だ。仕組みは知っていても、どこで返せるか、何が対象か、機械に弾かれた時はどうするかを最初は誰も教えてくれない。実際に生活してみて分かった使い方を整理する。
Pfandの基本デポジット額
購入時に上乗せされているデポジット額は容器の種類で決まっている。
| 容器の種類 | デポジット額 |
|---|---|
| ペットボトル(使い捨て・再利用問わず) | €0.25(約41円) |
| 缶(ビール・炭酸飲料) | €0.25 |
| ガラス瓶(再利用型) | €0.08〜€0.15 |
| ガラス瓶(使い捨て型) | €0.25 |
スーパーでペットボトル入りのミネラルウォーターを買うと、ラベルに「Pfand €0.25」と表示されている。€0.25は日本円で約41円。1本単位では小さい額でも、一週間分まとめて返すと€1〜2(約162〜324円)戻ってくる計算になる。
返却できる場所(スーパー以外も多い)
スーパーの返却機(Leergut-Automat)
最もよく使うのがスーパー入口近くにある自動返却機だ。1本ずつ投入口に入れると機械がバーコードを読み取り、最後にレシートを発行する。このレシートをレジに持参すれば買い物代金から差し引かれる、または現金で受け取れる(店舗によって方針が異なる)。
返却できるスーパー:REWE、EDEKA、ALDI、LIDL、Penny、netto、Kaufland など、大手チェーンはほぼ全店対応。
ガソリンスタンド
多くのガソリンスタンドでもPfand対象品を返却できる。スーパーが閉まっている時間帯でも受け付けていることが多く、緊急の返却に使える。ただし返却機ではなくレジ対応のみの場合もある。
ドラッグストア(dm、Rossmann)
飲料を販売しているドラッグストアはPfand返却義務を持つ。dmやRossmannでも対応しているが、スーパーほど返却機が充実していないケースがある。
鉄道駅(主要駅)
フランクフルトやミュンヘンなど主要駅には返却機が設置されていることがある。旅行中で荷物を軽くしたい時に使える。
機械に弾かれる主なケース
返却機が「NG」を返す原因はいくつかある。
バーコードが読み取れない:ラベルが剥がれていたり、汚れていると機械が認識しない。軽く拭いてから再投入すると通ることが多い。
対象外の容器:Pfandマークがない容器は返却できない。ジュースのTetraパック(紙パック)やヨーグルトの容器は対象外だ。ラベルに「Pfand」の表示があるかどうかで確認できる。
つぶれた・変形したボトル:機械の投入口を通らないか、バーコードが読み取れなくなる。できるだけ元の形を保つことが重要だ。
外国で購入した容器:ドイツ以外(隣国フランス・オランダ等)で購入した飲料は、たとえPfandマークがあっても返却対象外のことが多い。機械が国外品と判断して弾く。
弾かれた時の対処
機械で弾かれた場合はレジに直接持参する。店員に「Die Flasche wird nicht angenommen(この瓶が機械に受け付けられない)」と言えば対応してもらえることがある。ただし店側の判断による。
旅行者・短期滞在者が使う場面
観光でドイツを訪れた場合もPfandは発生する。ホテルのミニバーや売店ではPfand分が含まれないケースもあるが、スーパーで買った飲料はほぼ対象だ。
出国前にスーパーで返却するのが基本的な対処だが、空港内のスーパーや売店でも返却機が設置されていることがある(フランクフルト空港など)。
出国の飛行機時間が迫っていて返却できない場合、ホテルのフロントに「ゲスト用に」と置いていく人もいる。ドイツでは路上に空き瓶を並べて置くことがあり、ホームレスや節約したい人が拾って返却できる仕組みとして機能している(意図的に並べられた空き瓶に触れるのは基本的に黙認されている)。
在住者の日常での使い方
慣れてくると、返却をまとめてやる習慣がつく。袋に溜めておいて週に一度スーパーへ。10本返せば€2.50(約405円)戻ってくる。コーヒー一杯分くらいにはなる。
REWE、EDEKAのアプリにはデジタルレシート機能もあり、返却分のクレジットをそのまま次回の買い物に使える機能もある。
一人暮らしだと瓶が溜まるペースが遅くてついつい放置しがちだが、大きなシュトゥッフゾイル(買い物袋)に入れておくのが一番シンプルな管理方法だ。
対象外の容器の正しい廃棄
Pfandがない容器は通常のリサイクルごみ(Gelber Sack / Gelbe Tonne)に入れる。ドイツのゴミ分別は細かく、容器の素材によって分別先が変わる。Pfandがない飲料容器はプラスチック・金属として黄色いゴミ袋か黄色いゴミ箱へ。
分別を間違えると「Falsch entsorgt(誤廃棄)」として戻ってくることもある。容器に迷ったときはラベルのリサイクルマークを確認するか、住んでいる自治体のサイトで確認できる。
Pfand制度は慣れてしまえば面倒というより、ちょっとした「お楽しみ」になる。スーパーのレジで返却分がまとめて引かれる瞬間、思ったより多かった時の小さな得した感。ドイツ生活の細かい納得感の一つだ。