ドイツの「市民大学」は月額数百円から使える——Volkshochschuleで語学を学ぶ選択肢
ドイツ全国に約900か所ある市民大学(Volkshochschule、VHS)は安価で質の高い語学・文化講座を提供する。在独日本人がドイツ語を学ぶための最も現実的な選択肢の一つだ。
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「ドイツ語を学びたいけど語学学校は高い」——在独日本人からよく聞く悩みだ。民間の語学学校は1ヶ月数万円かかることが多い。
でも見落とされがちな選択肢がある。Volkshochschule(フォルクスホーホシューレ、VHS)だ。
Volkshochschuleとは
VHSは日本語で「市民大学」または「成人教育センター」と訳される公益機関だ。ドイツ全国に約900か所、市町村が運営または補助する。
ドイツ語コース、英語、料理、パソコン、芸術、音楽、フィットネス——分野は非常に多岐にわたる。主に社会人・シニア向けで、夜間・週末コースが多い。
費用は民間語学学校と比べて大幅に安い。ドイツ語コース(週2回×2時間程度、8〜12週間)で€100〜€200(約16,300円〜32,600円)程度が目安の場合が多い。これは同じ内容の民間学校の半分以下になることが多い。
統合コース(Integrationskurs)
ドイツに移民・難民として来た人向けの「Integrationskurs(統合コース)」は、BAMF(連邦移民難民局)が認定した機関で実施される。VHSもこのコースを多く提供している。
このコースはドイツ語(A1〜B1レベル)と「社会オリエンテーション(ドイツの文化・法律・歴史の基礎)」をセットで学ぶプログラムで、条件を満たす場合は大幅割引または無料で受講できる。
在独日本人がこの「統合コース」を受けられるかどうかはビザ・在留資格の種類によって異なる。詳しくはBAMFのウェブサイトか、地元のAusländerbehörde(外国人局)に確認が必要だ。
VHSのドイツ語コースの現実
VHSのクラスは国籍多様な人が集まる。シリア人、トルコ人、インド人、そして日本人が同じクラスで学ぶことになる。
先生の質はコースによって差があるが、「安価でドイツ語の練習量を確保する」という意味では十分に機能する。検定試験(TestDaF、Goethe Institut)の対策は別途が必要な場合がある。
地元のVHSウェブサイト(多くの場合 volkshochschule-[市名].de 形式)でコース一覧と申し込みができる。秋と春学期の2期制が多く、各学期の始まる前に申し込みが集中する。
オンライン講座も充実
コロナ禍以降、多くのVHSがオンライン講座を強化した。ドイツ語のオンラインコースは「育児中で外出が難しい」「リモートワークで時間が不規則」という在独日本人にも合った形態だ。
DVV(ドイツ成人教育協会)の「vhs.cloud」というプラットフォームも整備されており、自習と組み合わせた学習が可能になっている。