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バルセロナのジェントリフィケーション:観光客と移住者に追い出される地元民

バルセロナは世界的に人気の都市になるほど、地元住民が住めなくなっている。観光公害・家賃高騰・ツーリストアパート問題を在住外国人の視点で考える。

2026-06-19
バルセロナジェントリフィケーション観光公害住宅問題都市問題

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バルセロナのボルン地区を歩くと、小洒落たカフェと土産物屋と短期賃貸アパートが並んでいる。10年前に地元の職人や労働者が住んでいた界隈は、今や欧州中から来た若い旅行者でにぎわっている。地元住民はその間にどこへ行ったか。

「追い出された」という言い方をする研究者もいる。

ツーリストアパートと家賃の関係

バルセロナではAirbnbなどの短期賃貸プラットフォームへの物件転換が2010年代に急増した。オーナーにとっては短期賃貸の方が長期賃貸より収益が高い。結果として長期賃貸市場の供給が減り、家賃が上がった。

バルセロナ市は2015年頃からツーリストアパートの新規許可を停止・凍結している。既存の許可物件は残るが、新規は原則認めない方針だ。それでも無認可での短期賃貸が完全にはなくならない実態がある。

外国人移住者の責任論

「外国人が家賃を上げた」という見方は一部にあるが、単純化しすぎだ。バルセロナに来る外国人のほとんどは、高収入リモートワーカーではなく言語学習者・長期旅行者・低所得の移民だ。高家賃を払える層が問題を起こしているとするなら、それはごく一部の高収入リモートワーカーの話になる。

むしろ住宅市場の構造問題——供給不足・投資用物件の増加・観光需要の圧力——が本質で、外国人の存在はその圧力の一要素にすぎない。

地元からの「観光客お断り」の声

バルセロナでは「Tourist Go Home」というメッセージを見かけることがある。2024年の夏、市民が観光客を目掛けてスプレーする抗議行動が報道されて話題になった。

これは極端な例だが、観光業への依存と市民生活の質の間の緊張は本物だ。バルセロナ市長は観光客の上限管理・エコツーリズムへの転換・分散化などを政策として掲げている。

在住者としての立ち位置

バルセロナに住む外国人は、この問題の「当事者の一人」でもある。たとえ悪意がなくても、高い家賃を払うことが市場に圧力をかける側に立っている面はある。

実際的には、観光地化が進んだ中心部(ゴシック・ボルン・グラシア)より少し外のエリア(サン・マルティ・サント・アンドレウ・エル・クル等)を選ぶと、家賃が下がり地元住民の生活に近い場所で過ごせる可能性がある。

バルセロナに「住む」のと「観光する」のは、目的も消費パターンも違う。そこを意識するだけで、街との関係が少し変わる。

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