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家主との関係——スペインの賃貸慣行とトラブル事例

スペインの賃貸市場は家主側に有利な慣行が根強い。敷金・保証人・退去時の精算など、在住外国人が知っておくべきトラブルポイントと対策を整理する。

2026-04-28
生活賃貸住宅法律トラブル

この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。

スペインで部屋を借りる時、日本の賃貸と異なる点がいくつかある。契約書の内容・敷金の扱い・退去時の精算で「言った・言わない」のトラブルが起きやすい。事前に知っておくだけでリスクが下がる。

スペインの賃貸契約の基本

スペインの住宅賃貸は「都市賃貸借法(LAU)」で規制されている。主要なポイント:

  • 最低契約期間:通常1年。更新は家主・借主の合意で可。法定では借主側は最低5年間(家主が法人の場合は7年)の更新権を持つ
  • 敷金(フィアンサ):家賃1ヶ月分。契約終了時の敷金返還は30日以内が法的な目安
  • 追加保証(アバル・ガランティア):家主が追加で家賃2〜3ヶ月分の保証金を要求する場合がある(法律上1ヶ月を超える追加保証は規制があるが、実態として行われているケースも多い)
  • 仲介手数料:バルセロナ・マドリードでは2023年以降、仲介手数料は家主負担とする規定が強化されている(法改正状況を確認すること)

よくあるトラブル

退去時の敷金精算:最も頻繁に問題になる。「入居時になかった傷」「清掃不足」を理由に敷金の全額または一部を返還しない家主が一定数いる。対策として、入居時に全室の写真・動画を撮影し、家主にメールで送付して確認を取っておく。

契約外の修繕要求:日本では管理会社が対応することも、スペインでは「借主が修理してくれ」と要求する家主がいる。法律上、構造上の修繕は家主負担。消耗品(電球・水栓のパッキン等)は借主負担が多い。

口頭での合意:口頭で約束したことが後でなかったことにされるケースがある。重要な合意は必ずWhatsAppやメールで書面化する習慣が重要だ。

外国人の借りにくさ

スペインの家主は非EU市民への貸し渋りをする場合がある。特に収入証明・在留資格が不安定な段階は難しい。対策として、「家賃3〜6ヶ月分の先払い提案」「保証人(アバリスタ)の確保」「NIE・TIEの取得と雇用証明の提示」が有効な場合がある。

不動産仲介会社(インモビリアリア)を使う場合は、外国人向けの経験がある会社を選ぶことが余計なトラブルを避ける現実的な方法だ。

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