RENFE・メトロの使い方——スペイン鉄道と都市交通の実際
スペインの長距離鉄道RENFEと都市部の地下鉄・バスの使い方。アプリ・チケット購入・路線の特徴と、在住者が知っておくべき注意点を解説します。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。
スペインの交通インフラは、高速鉄道が整備された幹線と、都市部の地下鉄・バスで構成される。日本のような「どこでも時刻通り」という感覚では動かない部分もあるが、移動手段としては十分に機能している。
RENFE——スペインの国鉄
RENFEはスペインの国有鉄道。大きく分けると:
- AVE(高速鉄道): マドリード〜バルセロナ間を約2時間30分で結ぶ。東京〜大阪の新幹線に相当。料金は早割で20〜40EUR(3,200〜6,400円)、直前購入で100EUR(16,000円)以上になることも。
- Regional / Media Distancia: 都市間の在来線。料金は安いが時間がかかる。
- Cercanías: 首都圏・大都市圏の近郊鉄道。東京でいえばJR中央線や山手線に相当する通勤電車。
チケットはRENFEのアプリやウェブサイト(renfe.com)で購入できる。外国のクレジットカードでの購入でエラーが出ることがあるため、PayPalやスペインの銀行カードを持っておくとスムーズだ。
マドリードの地下鉄(Metro de Madrid)
12路線ある大規模なネットワークで、市内のほとんどの場所にアクセスできる。チケットは10回回数券(Metrobús)が通常券よりお得で、10回で13EUR前後(約2,080円)。月定期は54.60EUR(約8,700円)で地下鉄・バス・Cercaníasが使い放題になる。
バラリカードと呼ばれるICカード(Tarjeta Multi)に定期やチャージができる。駅の改札で購入可能。
バルセロナのメトロ
バルセロナのメトロは8路線。チケット料金はゾーン制で、市内は1〜2ゾーン以内に収まる場合がほとんど。T-Casual(10回回数券)は約12EUR(約1,920円)。月定期(T-Usual)は60EUR(約9,600円)前後で地下鉄・バス・FGC・Cercaníasが使える。
バルセロナカードなどの観光客向けパスは在住者向けには割高なので、長期在住なら月定期一択だ。
遅延と現実
AVEは日本の新幹線と比べると遅延が多い。悪天候や技術的なトラブルで数十分〜1時間以上遅れることがある。長距離移動で重要な予定がある場合は、余裕を持ったスケジュールを組むのが賢明だ。
都市部のバスや地下鉄も、ストライキ(ウエルガ)が起きると間引き運転や運休になることがある。スペインは労働組合が強く、年に数回はストライキのニュースがある。在住者は事前告知を確認する習慣をつけておくといい。
タクシーとライドシェア
UberとCabifyは両都市で普及しており、アプリで簡単に使える。タクシーは空港・バスターミナルに多く、スペイン語での会話が必要だが、行き先のメモを見せれば通じる。マドリード市内のタクシーは初乗り2.5EUR(400円)程度。