再生可能エネルギー大国——風力・太陽光で電力の50%超を達成
スペインは欧州有数の再生可能エネルギー大国だ。風力・太陽光の発電比率が高く、2024年には再エネが電力の50%超を達成した。在住者が感じる電気代との関係も整理する。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。
スペインは欧州有数の再生可能エネルギー大国だ。REE(スペイン電力系統管理機関)のデータによれば、2024年には再生可能エネルギーが年間発電量の50%以上を占めた。
スペインの再エネの内訳
2024年のスペインの発電ミックス(REE公式データ):
- 風力:約23〜25%
- 太陽光(PV+CSP):約17〜19%
- 水力:約9〜11%
- 原子力:約20〜21%
- 天然ガス:約15〜18%
- その他:残余
風力発電量は欧州でドイツに次ぐ規模。日照時間世界有数の南部(アンダルシア・エクストレマドゥーラ)に大型太陽光発電所が集中している。
在住者の電気代への影響
スペインの家庭用電気代は欧州内で中程度の水準。2022〜2023年のエネルギー価格高騰(ロシア・ウクライナ戦争の影響)を受けて高騰したが、政府の価格上限規制(IVA減税・電力税減税等)で一定程度緩和された。
2026年時点での標準的な家庭(1LDK)の電気代は月€50〜100(約8,000〜16,000円)が目安。料金体系が複雑で、時間帯別(ピーク・オフピーク)の「Precio Voluntario para el Pequeño Consumidor(PVPC)」が基本メニューだ。
太陽光パネルの普及
スペインでは住宅への太陽光パネル設置が増加している。初期費用は4〜5kWのシステムで€4,000〜8,000(約640,000〜1,280,000円)程度。設置補助金は自治州によって異なる。
賃貸住まいの在住外国人には直接関係しないが、集合住宅(コムニダ・デ・ベシーノス)で太陽光設置の議決が求められる場面が出てくることがある。
2030年目標
スペイン政府は2030年までに再エネ比率74%を目標(PNIEC計画)とし、2050年にカーボンニュートラルを目指す。これはEUの目標と整合的だが、実現には電力網の強化・エネルギー貯蔵の拡大が必要とされている。