スペインの学校制度——公立・コンセルタダ・インターナショナルスクールの選択
スペインの学校制度の仕組みと、子どもの就学に使える公立・コンセルタダ(補助金付き私立)・インターナショナルスクールの違いと費用を解説します。
この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。
子ども連れでスペインに移住する場合、学校選びはビザや住居と同じくらい重要な選択だ。スペインには公立・コンセルタダ(半官半民)・私立・インターナショナルスクールがあり、費用と教育環境が大きく異なる。
スペインの学校体系
スペインの義務教育は6〜16歳で、以下の段階に分かれている。
- Educación Primaria(小学校): 6〜12歳、6年間
- ESO(前期中等教育): 12〜16歳、4年間(義務教育の終わり)
- Bachillerato(後期中等教育): 16〜18歳、大学進学を目指す2年間
小学校入学前の幼児教育(0〜3歳、3〜6歳)も広く普及しており、3〜6歳は無料の公立幼稚園が多い。
公立学校(Colegio Público)
授業料は無料(教材費・遠足費などは別)。スペイン語(またはカタルーニャ語・バスク語など地域の公用語)で授業が行われる。外国人の子どもも受け入れており、スペイン語を話せない子どものための言語サポート(AULA DE ENLACE)がある学校もある。
デメリットは、言語と文化への適応が必要なこと。最初の1〜2学期は苦労することが多いが、子どもの適応力は高く、1年以内にスペイン語を習得するケースが多い。
コンセルタダ校(Colegio Concertado)
公的補助金を受ける私立学校で、カトリック系が多い。授業料は基本無料または低額(月30〜100EUR、4,800〜16,000円程度の任意の「教材費・活動費」負担)。公立よりも施設が整い、保護者の関与が強い傾向がある。
宗教教育(カトリック系の場合)が含まれるが、宗教的行事への参加は強制されない学校も多い。スペインのミドルクラス家庭の多くがコンセルタダ校を選んでいる。
インターナショナルスクール
英語・または英語と他言語のバイリンガルで教育を受けられる。IB(国際バカロレア)やブリティッシュカリキュラムを採用している学校もあり、将来の英語圏への進学を考えている家庭に選ばれる。
費用はバルセロナ・マドリードの場合、年間8,000〜25,000EUR(128万〜400万円)と高額。一部の学校は入学金が別途必要なケースもある。日系企業の駐在員が会社負担で通わせることが多い。
日本語補習校
バルセロナとマドリードには日本語補習校があり、日本の教科書を使った土曜日の授業を受けることができる。費用は学校によって月数千円〜2万円程度。日本への帰国を前提とした家庭には重要なオプションだ。
現地校に通いながら補習校で日本語学習を続ける二重教育の体制を取る在住日本人家族が多い。選択の余地があるなら、子どもの年齢・スペイン滞在予定期間・言語目標によって最適な組み合わせが変わる。