スペインの犬文化:ペット大国の実態と在住者が知るべき手続き
スペインは欧州有数のペット保有国で、特に犬の飼育率は高い。マンション可のペット事情、犬の登録義務、公共スペースでのルールを解説する。
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スペインのカフェのテラス席に犬が普通にいる。これに慣れるのに、筆者はしばらくかかった。
スペインはペット先進国のひとつで、犬を連れてバルに入ることや、公共交通機関にケージ入りで乗ることが、日本より広く許容されている。在住者として犬を飼うなら、知っておくべき手続きと文化がある。
犬の登録義務
スペインでは犬を飼い始めたら、居住する自治体に犬の登録(registro de animales)を行う義務がある。マイクロチップ(チップ埋め込み)が義務化されており、獣医師のもとでチップ挿入と同時に登録手続きを行う流れが一般的だ。
未登録のまま犬を飼っていた場合、発覚すれば罰則の対象になる。自治体によって罰金額は異なるが、数百EUR規模になることもある(推定)。
マンションでの飼育
スペインのアパートで犬を飼えるかどうかは、まず賃貸契約書の確認が必要だ。「mascotas prohibidas(ペット禁止)」の記載がある物件では飼育できない。一方、ペット可の物件も増えており、特に大型犬対応物件は需要が高い。
コムニダッド(共有管理組合)のルールも確認が必要で、エレベーターや廊下でのリード着用などの規定がある場合もある。
公共スペースのルール
公園・ビーチなど公共スペースでの犬のルールは自治体によって細かく異なる。バルセロナのバルセロネータビーチは原則犬禁止だが、マドリードの一部公園には犬専用エリアが設けられている。ドッグランは「pipican(ピピカン)」と呼ばれ、都市部に整備が進んでいる。
糞の処理(bolsa para excrementos)は義務で、放置は罰金対象になる。スペインの街中でも清潔感に差があるのは、この義務の徹底度の差でもある。
日本からの犬の持ち込み
日本からスペインに犬を連れてくる場合、EUのペット輸入ルールに従う必要がある。狂犬病ワクチン接種、EU認定マイクロチップ、EU動物衛生証明書(パスポート)が必須で、手続きには3〜6ヶ月かかることもある。航空会社によって機内持ち込みの可否も異なるため、早めの確認が重要だ。
犬と一緒にスペインで暮らすという選択肢は、制度を理解すれば十分に現実的だ。むしろ日本より犬連れで行動できる場所が多く、生活の質が上がるという在住者も少なくない。