スペインの長距離・地域鉄道:AVEと近郊列車の使い分け方
スペインには高速鉄道AVEから地域近郊鉄道まで多様な鉄道ネットワークがある。在住者が週末旅行や帰省に使う鉄道の予約方法・料金・注意点を解説する。
この記事の日本円換算は、1EUR≒163円で計算しています(2026年5月時点)。為替は変動するので、現地通貨の金額を基準にしてください。
スペインの鉄道は「新幹線は速いが、近郊列車は遅い」という二極化が顕著だ。
AVE(高速鉄道)の実態
スペインのAVE(Alta Velocidad Española)は、マドリード〜バルセロナ間を約2時間30分で結ぶ。ヨーロッパでも有数の高速鉄道網を持ち、路線は全国に拡張されている。マドリード〜セビリアも約2時間半で移動でき、短距離航空を代替する存在として定着している。
料金は早期予約(2〜3ヶ月前)で20〜50EUR程度になることもあるが、前日購入では100EUR以上になることも多い。RENFEの公式サイトまたはアプリからの購入が基本で、クレジットカードがあれば日本のネット予約と同様に操作できる。
Cercanías(近郊列車)
マドリード・バルセロナ・バレンシアなどの大都市には「セルカニアス(Cercanías)」と呼ばれる近郊列車が走っている。空港〜市内、郊外の住宅地〜都市中心部などを結ぶ通勤路線で、料金は片道1.5〜3EUR程度と安い。
スペインでは多回数定期券(アボノ)が使えるため、毎日利用するなら定期購入が圧倒的に安い。マドリードの公共交通でアボノを購入すると、地下鉄・バス・セルカニアスが月20EUR台で使い放題になる(ゾーンA内の場合)。
地域間特急(Avant・InterCity)
AVEより低速だが手頃な価格の「アバント(Avant)」や「メディア・ディスタンシア(Media Distancia)」は、200〜400km程度の都市間移動に便利だ。週末の小旅行に使いやすい。
注意点
スペインの鉄道はストライキ(huelga)がたびたび発生する。移動計画があるなら事前にRENFEのサイトやニュースで運行状況を確認することが重要だ。また、延着は珍しくないため、帰りの便や翌日の予定に余裕を持たせておくことを勧める。
鉄道の使い方を覚えると、週末にスペインの別の都市に気軽に行けるようになる。在住者の生活範囲が一気に広がる交通手段だ。