スペインのクリスマスは12月25日で終わらない:年末年始の長い祝祭サイクル
スペインのクリスマスシーズンは12月8日から1月6日まで約1ヶ月続く。エル・ゴルド(宝くじ)、大晦日のブドウ、東方三博士の日——在住者が知っておきたい年末行事の全体像。
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スペインのクリスマスを「12月25日の1日」と思っていると、年末にかなり驚くことになる。スペインのクリスマスシーズンは12月初旬から1月6日(東方三博士の日)まで約1ヶ月続く。日本の正月とハロウィンとクリスマスを足して割ったような社会全体の祭祭サイクルがある。
エル・ゴルド:国民的宝くじ抽選
12月22日は「エル・ゴルド(El Gordo)」——スペイン国家宝くじの最大抽選日だ。総賞金額は推定で数十億EURになる(毎年規模が大きく、スペイン宝くじ機構が公式発表)。
この日は抽選がテレビで生中継され、サン・イルデフォンソ学校の子どもたちが数字を歌い上げる形式で進行する。職場・家族・友人グループで「デシモ(くじの10分の1ユニット)」をまとめ買いして当選を祈るのが慣例で、「年末のボーナスが会社のエル・ゴルド当選で出た」という奇跡のような話が実際に起きる。
大晦日のブドウ12粒
12月31日夜、マドリードのプエルタ・デル・ソルの時計台が23時59分から12回鳴る。その各回の鐘に合わせてブドウを1粒ずつ食べ、12粒を食べ終わると新年が来る。「ウバス(uvas)」の儀式と呼ばれ、全国でテレビ中継を見ながら家族でやる人も多い。
12粒のブドウを時計の鐘に合わせて食べ切るのは思ったより難しい。「口の中がブドウでいっぱいで話せない」というのが大晦日のお約束だ。
東方三博士の日(1月6日)が本番
カトリック文化では「エピファニー(東方三博士の日)」=1月6日が子どもたちへのプレゼント日だ。サンタクロース文化が輸入された現在は12月25日もプレゼントデーになっているが、伝統的には1月6日の方が「本番」だった。
1月5日の夜には「カバルガタ・デ・レジェス(東方三博士のパレード)」が各市で行われ、山車から飴やキャンディが撒かれる。子ども連れの在住外国人家庭には、この行事が最初の「スペインらしい経験」になることが多い。
年末の出費
スペインでは年末に「クリスマスボーナス(パガ・エクストラ)」が法的に義務付けられており、多くの就労者は12月と6月に追加の給与が支払われる。この年末ボーナスが年末の消費を底上げする。
クリスマス市場(メルカディジョ)が広場に立つ。ナシメント(キリスト生誕シーン)の置物を売る露店が並ぶ。ショッピングモールは12月を通じて混雑する。
スペインに住む最初の年末は、この長い祭祭サイクルに巻き込まれる経験として悪くない。