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スペインのマンション管理組合は戦場である——Comunidad de Vecinosの実態

スペインのマンション住民総会(Junta de Propietarios)は紛糾で有名。修繕費の分担、騒音問題、ペット規約——住民同士の対立と合意形成の難しさ。

2026-05-25
マンション管理組合住民総会トラブル生活

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スペインのマンションに住むと、年に1〜2回「Junta de Propietarios(住民総会)」の通知が届く。出席は任意だが、欠席すると自分に不利な決議が通っても文句を言えない。そしてこの総会が、スペインでは「年に一度のカオス」と呼ばれている。

Comunidad de Vecinosとは

スペインでは、マンション(edificio)の全区分所有者が「Comunidad de Propietarios(管理組合)」を構成する。日本のマンション管理組合とほぼ同じ仕組みだ。管理費(gastos de comunidad)を徴収し、共用部分の維持管理、修繕、保険などを共同で行う。

管理費の相場はマンションの規模や設備によるが、マドリードやバルセロナではEUR 50〜150/月(約8,000〜24,000円)が一般的だ。エレベーター、プール、ポルテロ(管理人)がある物件は高くなる。

総会で何が起きるか

議題は修繕費の特別徴収、管理会社(administrador de fincas)の選定、規約の変更、騒音トラブルの対応など。問題は、これらの議題のすべてが「金の話」に帰結することだ。

屋上の防水工事にEUR 30,000が必要だとする。20戸のマンションなら1戸あたりEUR 1,500。この費用を分担する際に、1階の住民は「屋上の工事の恩恵を受けないのに同額負担するのは不公平だ」と主張し、最上階の住民は「法律上は面積比で分担すると定められている」と反論する。これが2時間続く。

外国人オーナーの注意点

マンションを購入した外国人も、Comunidadの一員だ。総会の通知はスペイン語で届き、議事もスペイン語で進行する。委任状(poder de representacion)で代理人を立てることもできるが、自分に関係する議題がある場合は出席したほうがいい。

賃貸の場合、管理費は通常オーナー(大家)が負担するが、契約で借主に転嫁されているケースもある。契約書の「gastos de comunidad」の項目を確認しておく必要がある。

スペイン式の合意形成

日本のマンション管理組合は書面決議が多く、総会は形式的に進むことが多い。スペインの総会は全く違う。議題ごとに活発な(しばしば感情的な)議論が行われ、最終的には多数決で決まる。

重要な決議(建物の構造に関わる工事、規約の変更など)には所有者の3分の2以上の賛成が必要だ。これが揃わないと何も動かない。結果として、必要な修繕が何年も先送りされているマンションも少なくない。

Comunidad de Vecinosは、スペインの民主主義の最小単位だ。面倒だが、自分が住む建物の運命を決める場でもある。少なくとも通知には目を通しておきたい。

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