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スペインの薬局制度と市販薬事情——処方箋なしで買える薬・買えない薬

スペインの薬局(Farmacia)で処方箋なしに買える薬、処方箋が必要な薬、夜間・休日の当番薬局制度、日本から持ち込んだ薬との違いを在住者視点で整理する。

2026-05-06
薬局医療市販薬処方箋生活情報

この記事の日本円換算は、1EUR≒160円で計算しています(2026年4月時点)。為替は変動するので、現地通貨(EUR)の金額を基準にしてください。

スペインの薬局で「ロキソニンに相当する鎮痛剤をください」と言ったら、何が出てくるか。答えはイブプロフェン(Ibuprofeno)の400mg錠だ。日本のロキソニン(ロキソプロフェン)はスペインでは販売されていない。この種の「日本にあってスペインにない薬」は意外と多い。

処方箋なしで買える薬(OTC)

スペインの薬局で処方箋なしに購入できる主な薬は以下の通り。

  • 鎮痛・解熱: パラセタモール(Paracetamol、1g錠が一般的)、イブプロフェン(400mg)
  • 胃腸薬: オメプラゾール(Omeprazol、10mg)は処方箋不要。日本では処方薬扱い
  • 風邪薬: Frenadol(複合風邪薬)、Pharmagrip など
  • アレルギー: セチリジン(Cetirizina)、ロラタジン(Loratadina)
  • 外用薬: Voltaren(ジクロフェナクジェル)、消毒液(Betadine)

価格帯はパラセタモール20錠で€1.5〜€3(約240〜480円)、イブプロフェン20錠で€2〜€4(約320〜640円)。日本のドラッグストアより安いことが多い。

処方箋が必要な薬

抗生物質、抗不安薬、睡眠薬、ADHD治療薬、強い鎮痛薬(コデイン含有等)は処方箋(Receta médica)が必須。日本と異なるのは、処方箋が電子化(Receta electrónica)されている点だ。医師がシステム上で発行し、薬局でTarjeta Sanitaria(健康保険カード)を提示すると自動的に処方内容が表示される。紙の処方箋を持ち歩く必要がない。

公的健康保険(Seguridad Social)に加入していれば、処方薬は40%〜60%の自己負担で購入できる。年収に応じて負担率が変わる仕組みだ。

当番薬局制度(Farmacia de Guardia)

スペインの薬局は通常9:30〜14:00、17:00〜20:30の営業だが、夜間・休日は当番薬局(Farmacia de Guardia)が24時間対応する。各地域で輪番制になっており、薬局の入口に「今日の当番薬局」の住所が掲示されている。Googleで「farmacia de guardia + 都市名」と検索すれば最寄りの当番薬局が出てくる。

深夜の当番薬局では、窓口越しの対応になることが多い。店内には入れず、小窓から薬を受け取る形だ。

日本の薬の持ち込み

日本から常備薬を持ち込む場合、個人使用の範囲(おおむね3ヶ月分以内)であれば問題ない。ただし、日本の風邪薬に含まれるプソイドエフェドリン(pseudoefedrina)は一部の国で規制対象なので、量が多い場合は英文の医師証明書を携帯しておくと安心だ。

処方薬を継続的に服用している場合は、日本の主治医に英文の処方証明書(名称・用量・期間を記載)を作成してもらい、スペインの家庭医(Médico de cabecera)に提示して現地処方に切り替えるのが最も確実な方法だ。

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