スペインのスーパーマーケット事情——Mercadona、Lidl、地場スーパーの使い分け
スペインの日常的な食料品買い物事情。Mercadonaが圧倒的シェアを持つ理由、ドイツ系ディスカウントスーパーの使い方、アジア食材の入手先まで在住者目線で解説する。
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スペインに住み始めて最初の週、食料品の買い物で戸惑う人は多い。日本のスーパーとは商品の並べ方も、売っているものも、量の感覚も違う。特に「醤油はどこにある?」「豆腐は?」という疑問に行き当たると、生活基盤を作り直すような感覚に陥る。
Mercadonaという存在
スペインのスーパー事情を語るとき、Mercadona(メルカドーナ)を外すことはできない。スペイン国内の食料品スーパーで圧倒的なシェアを持つ。創業はバレンシアで、全国に1,600店舗以上を展開している。
在住者の日常的な買い物の中心はほぼMercadonaになる。品揃えのバランスが良く、自社ブランド(Hacendado等)の品質が安定しており、価格帯は中程度。生鮮食品から日用品まで一通り揃う。
レイアウトはシンプルで、冷凍食品コーナーの充実が特徴的だ。スペインの冷凍食品の完成度は日本と比べると評価が分かれるが、時間がないときの選択肢として機能する。
Lidl・Aldíのディスカウント活用
ドイツ系ディスカウントスーパーのLidl(リドル)とAldi(アルディ)も在住者には重要な存在だ。
Lidlは週替わりで特集コーナーが変わる。スポーツ用品や家電が突然並んだりする独特の売り場体験が特徴で、食品の価格はMercadonaより低い傾向がある。パンや乳製品が安く、チーズの種類も多い。
生鮮品はMercadonaの方が安定しているという評価が多いが、加工食品・お菓子・飲料はLidlの方がコスパが高いケースも多い。
アジア食材の手に入れ方
醤油、味噌、豆腐、米——これらをどこで買うかは在住日本人の共通の関心事だ。
バルセロナやマドリードには「中华超市(チャイニーズスーパー)」と呼ばれるアジア食材専門店が複数ある。中国系の経営が多いが、日本の調味料、韓国食品、東南アジア食材も扱っていることが多い。醤油(キッコーマンを含む)、みりん、だしの素、冷凍餃子などが手に入る。
豆腐は絹ごしタイプが見つけにくいことがある。固めの豆腐(木綿に近いもの)はアジア食材店でほぼ確実に手に入る。
インスタントラーメン類はコンビニ的な品揃えのスーパーにも日清系が置いてあることが増えてきた。
量の感覚と購買単位
スペインのスーパーは量の単位が日本と違う部分がある。牛乳は1リットルパックが基本。野菜・果物は量り売りが多く、ビニール袋に詰めてセルフで計量機にかけるシステムが多い。
日本のように「一人前パック」で売っている感覚は薄く、ある程度まとめ買いを前提にした品揃えになっている。冷凍保存を前提にした生活スタイルがスペインの食料品購入の基本だと思っておくと、量の多さに戸惑わなくなる。
営業時間と日曜日
スペインのスーパーは日曜日の営業時間が短縮されるか、休業するチェーンもある。地域によって規制が異なり、カタルーニャ州は大型スーパーの日曜営業が制限されている。
週末に必要なものをまとめて買っておく習慣をつけると、月曜朝に何もないという状況を回避できる。夜遅くまで開いているコンビニ的な小規模店(Spar等)も街中にあるが、価格は高め設定になっていることが多い。